第八十話 地下神殿の死闘・後編
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ドゴォォォォォーーー!
強烈な爆風は、カトレアのエア・シールドを突き破らんと、エア・シールドの見えない壁を大いに叩き付ける。
「うううう!」
「僕も『エア・シールド』を張る、もう少し耐えてくれ!」
「はい!」
マクシミリアンら三人を覆った『エア・シールド』は『アイス・ボム』の爆風に揉みくちゃにされながらも、マクシミリアンがスペルを唱え終えるまで耐え切った。
「良く耐えたカトレア! 『エア・シールド!』」
マクシミリアンとカトレアの多重エア・シールドは『アイス・ボム』の爆風と冷気を完全に遮断した。
『オオオ!』
「! 上から巨人スライムが!」
「無視して良い。零下100度以下の中でまともに動けるものなんて居ない」
マクシミリアンの言うとおり、零下100度の中の『這い上がるモノ』はたちまち凍り付き、何も出来ずに落ちて行き、底に激突して砕け散った。
☆ ☆ ☆
戦闘後、奈落の底では多くの有識者で編成された調査隊が、防寒着を着て降りてきて周辺の調査を行っていた。
奈落の底は、『アイス・ボム』の影響で一面銀世界だった。
気温も零下30度で何か温かいものを羽織っていないと風邪を引きそうだった。
凍ったカビがこびり付いた壁には、魔法のランプが照明代わりに着けられ一切の明かりが届かない奈落の底を明るくしていた。
「陛下、コートと温かい紅茶にございます」
「ありがとうセバスチャン」
マクシミリアンは執事のセバスチャンから貰ったコートを羽織り、温かい紅茶を飲みながら調査隊を眺めていた。
カトレアとルイズもコートを羽織って、メイドコンビから貰った紅茶を飲んでいた。
「ルイズ、寒くない?」
「大丈夫です。ちいねえさま」
「ここには何も無いから、カトレアとルイズは上に戻っていてくれ」
「マクシミリアンさまは、どうなさるのですか?」
「僕は調査隊を話があるから、もうちょっとここに残る」
「分かりました。行ってらっしゃいませ」
「いってらっしゃい、お義兄様」
ルイズを抱いて地上へと戻るカトレア達にマクシミリアンは手を振って応えた。
「……さて」
マクシミリアンが調査隊のところに行くと、何やら床を指差して議論をしている。
「どうした何かあったのか?」
「これは陛下」
「実は古代フリース人の物と思しき、人骨を発見いたしました」
有識者が指差す方には、大小様々な人の骨が折り重なって倒れていて、有識者の言うとおり、この骨達は日の光を避けこの地で最後の時を
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