吠え猛る山
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いた。
「ムーンキャンサー……熱いよ……」
アカネは静かに、シャツのボタンに指を触れた。
一つ。また一つ。
白いボタンを外し、だんだんと柔肌が露わになっていく。鎖骨、腹、臍。女性としては異性を引き付けるプロポーションだが、今この場にはムーンキャンサーしかいない。アカネの白い肌が夕日によって色が変わっていく。白い下着姿を自ら以外が目にする機会など、金輪際ないだろう。
ムーンキャンサーはしばらく顔を傾けた後、その触手を静かにアカネへ泳がせた。
触手は抱擁のようにアカネの体を掴まえ、そのままムーンキャンサーへ引き寄せていく。アカネの体がムーンキャンサーへ近づくごとに、触手が、どんどん増えていく。
一本一本がアカネの体を締め付け、巻き付けていく。
ムーンキャンサーの触手がアカネの肌に触れるたびに、アカネの神経は過敏に反応し、表情が強張ってしまう。
やがてムーンキャンサーは接吻のように顔を傾けると、全ての触手が集まり、やがて繭となってアカネを包んでいった。
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