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IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
クラス対抗戦
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った瞬間、一夏さんが更に加速して凰さんの視界の死角へ入り込みました。
 舞い上がった砂煙のせいで凰さんが一夏さんを見失い、探すために一瞬動きが止まる。

 仕掛けるなら今しかない!

 私がそう思った瞬間『白式』が猛スピードで『甲龍』に突っ込みました!

「決まった!」

 箒さんが叫びました。間違いない。絶妙な間合いで凰さんも反応が間に合っていません。
 これこそ確実に決まったと誰もが思わずにいられなかった。


ズドオオオオオオオオオ!!!!!


 すさまじい衝撃と轟音が管制室まで響き渡りました。

「ひゃう!」

 アリーナの一部が……爆発!?

 管制室に緊急事態を知らせるアラームがけたたましくなり響き、部屋の中が非常灯に切り替わります。

「な、何? 何が起きましたの!?」

「一夏!」

「システム破損! 何かがアリーナの遮断シールドを貫通してきたみたいです!」

 山田先生が状況を簡潔に知らせてくれましたけど……
 シールドを貫通!? そんな馬鹿な!
 IS学園に攻撃をしてくるなんてそれこそ世界に喧嘩を売るのと同等のことを誰が!?
 いえ、それ以前にアリーナのシールドはISと同じものを使っているはずですよ!? そのシールドを突破って……

 そんなことを考えていると織斑先生がマイクを取って緊急事態を告げました

「試合中止! 織斑、凰! 直ちに退避しろ!」

 物凄い判断力です。この人が一介の教師なんて信じられません。引退したとは言え流石世界の頂点に立った人です。

「アリーナ中央に……所属不明機を確認!? 織斑君と凰さんがロックされてます!」

「そ、そんな!?」

 山田先生が焦った声を上げ、箒さんも信じられないと叫びます。
 実際私も信じられません。この場で冷静なのは織斑先生くらいです。
 未だに砂煙の中にいるはずの所属不明ISからアリーナにいる二人に攻撃が飛んでいきます。

 あのピンク色の……ビーム兵器!?

 一夏さんが当たりそうになった凰さんを抱えて何とか回避しました。
 ほっと胸を撫で下ろした所に山田先生が今の攻撃の解析結果を伝えてくれます。

「ビーム兵器!? しかも……『ブルーティアーズ」の『スターライトmkV』よりも出力は上です!」

「そ、そんなことが……」

 現在の採用されている最先端武装はイギリスなどのエネルギー兵器であり、まだビーム兵器の実用までは至っていない国が大半です。それなのにビーム兵器って!?
 煙が晴れゆく中、その機体の姿が見えました。

 それは……

「全身……装甲?」

 ISにはほとんど見ない全身装甲(フルスキン)タイプ、異形の黒いISでした……
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