12-5
[8]前話 [2]次話
年があけると、ウチでは例年どおり、新年のお祝いをして、平安神宮にお参りに行って過ごした。
「もう 何年も こうやってみんなで過ごす正月もなくなるんだろうな」と、お父さんが、寂しそうに言っていたので、私は、その日はずーとお父さんの傍についていたのだ。
次の日、京都駅で巧と9時に待ち合わせをしていた。私は、グレーのキュロットスカートにチェック柄のボァのハーフコートとロングブーツで来たのだが
「香波 コートの下なんか穿いているのか コートが歩いてきたみたい」
「ちゃんと キュロット穿いているよ 心配ご無用 可愛って言ってよー」
「うん 可愛いい 振り返ってしまうよ」
「よーし 巧にだけ、ほめてもらえばいいんだー」
お昼前に東京に着いて、私の希望で銀座から築地で立ち食いのお寿司を食べた後、竹下通に向かった。私は、ティクアウトのお店とかどんなものが若い人に人気があるのか見てみたかったのだ。だけど、人通りは少なく、お店も閉めているところもあって、思っていたのと違った。お正月だからかコロナの影響なのかはわからなかったけど。
「もっと 東京って人が多いのかって思ってたけど、以外と少ないね」
「うーん コロナのせいも大きいよねー やっぱり でも、混んでて 感染なんかしたら大変だよ」
「だね だけど もう一か所 大久保に行きたい いいでしょ?」
「うっ コリアンかー?」
「うん 新しい食べ物 どんなものあるか見たいの お願い」
その夜は浅草の近くでホテルを予約していて、チェックインした後、営業が早い目に閉まるかもしれないからと、直ぐに出て、関東の天丼を食べたいからと、済まして、早々とホテルに戻ってきた。
部屋のバスルームは壁もクリスタル調になっていて、ベッドルームからも見えるような感じだったし、私は
「ねぇ 一緒に入ろうよー」と、巧を誘って、バスルームに向かった。
巧は少し遅れて入ってきた時、やっぱり、まだ、少し恥ずかしかったけど、私は、湯舟に一緒に浸かりながら、巧の膝の上で抱かれるように入っていった。
窓からは、スカイツリーも見えて、お風呂から出た後も、私は、用意してきたキャミソール姿のまま、巧の膝の上で甘えていた。その夜、私は、今まで以上の快感を感じて巧にしがみついていたのだ。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ