暁 〜小説投稿サイト〜
不可能男との約束
始業式を告げる鐘
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だろうか。
そう思っていると声が聞き取れるくらいの距離まで近付いてきた。
聞き取りたくもなかったが、耳が勝手に聞き取ってしまう。これ程自分が健康であることを呪ってしまうとは……。

「ナニーを見つけたくてー服をー斬りー裂ーいて! 掴んだ現実はーーー! Oh My god! リーアルな感触ーーーNo!!!!」

皆が嫌な顔をして、声が聞こえる方に振り向く。
そこにいるのは黒い髪を短くして、武蔵の制服をだらしなく着こなし、そして何故か顔にはふぅとやり遂げたような表情をした、整ったというよりはそれこそ野性味がある顔の少年がいた。
はぁと皆が重い溜息を吐いている間にトーリ君が彼に声をかける。

「よう親友! 朝っぱらからすげぇ歌を歌ってるよなぁ! 真正面から言うのはどうかと思うから、遠回しに言うけど頭イカレテねぇ!?」

「馬鹿野郎トーリ。いいか? この歌は俺の魂から溢れ出した祝詞。つまりは、変な歌じゃねぇ。それでも変な歌に聞こえるっていうんなら───それはお前等の脳が異常だから歌が変に聞こえるんだ」

「最もうぜぇ自己中だ!」

周りのツッコミを聞いても彼は何の反応もせずにトーリ君と話している。
これだから……と思ってしまうけど、今更だろうと諦めてしまうのは駄目なのだろうかと思う。

「ふふふ。それにしても愚剣。あんたはあんたでどこ行ってたの? もしかして、下駄箱にLoveレターとか入っていて、それで伝説の木の下で告白とかされたの!? 素敵! でも、駄目よ! やるならもっと皆の目の前でガツンとやらなきゃ! 周知で羞恥よ!」

「おいおい喜美。お前は本当に朝っぱらからテンションがハイ過ぎるやつだなぁ……その巨乳揉むぞこらぁ!」

「お前もテンション高ぇよ!!」

二人の狂人の会話に付いて行けない事に浅間はほっと息を吐いていると、二人の狂人がぐるんと何故かこっちを不安にさせるような振り向きをする。

「あら浅間。どうしたの? そんなノーブラでたゆんたゆんな胸に手をついてほっとして……まさか! 浅間式揉み揉み沈着術式!? 自給自足だなんていやらしくて素晴らしいわ!」

「な、なにぃ!! おい、智! そんなけしからん乳を自分だけのものにするだなんてけしからん! そんなけしからん事をしようとするけしからん奴にはそのけしからん乳にけしからんな事をして罪を償わせてやるぜ……!」

「おいおいおい! 姉ちゃんもシュウも、俺以上に場を乱すなよ! 俺の存在意義が疑われるだろう!? だからここは俺が浅間の乳を揉むことで解決にしねぇか?」

「こ、この幼馴染ーズは……! 朝っぱらから奇襲を仕掛けてきたかと思えば、む、胸にしか興味がないんですか!?」

「あーーー! 当たり前だろうが浅間! そんな浅間のエロ罪の象徴のよう
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