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不可能男との約束
始業式を告げる鐘
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…俺もびっくりだぜ……!」

少年は笑って、馬鹿を蹴り飛ばす。
壁に思いっきり、穴をあけて吹っ飛んで行ったが、馬鹿だから死んでねぇだろうと予測する。
ゴキブリっていうのは何故か死に難いからなぁと少年が思っていると、予想通り、馬鹿が戻ってきた。

「おいおいおい、俺をピンポンボールみたいに吹っ飛ばしやがって……そんなに玉を吹っ飛ばしたいのかよ!! この俺の立派な御玉さんを!」

もう一度馬鹿を蹴って、新しく穴を作った。
修理代は全部、馬鹿が作ったから、馬鹿の方に行くだろうと思い、そしたらまた帰ってきた。
ふぅと溜息を吐き

「───帰っていいか? 飽きてきた」

「こ、この野郎……! 散々、俺を詰った癖に、最後には捨てるだなんて……! 貴方を信じてたのにーーーー!!」

流石に三回目には容赦がなくなってしまったので、かなり吹っ飛んだらしく、帰ってくるのに時間がかかった。
はぁと溜息を吐いて、少年は腕を伸ばす。
馬鹿な少年はそれを最初から変わらない微笑で見て、一言。

「で、どうなんだ?」

少年は答えなかった。
ただ、彼は彼らしく、へっと笑うだけであった。










空に浮かぶ土地が空を色付けする。
巨大すぎて、全体を俯瞰することなどはほぼ不可能であろう巨大航空都市。
武蔵と呼ばれる準バハムート級と言われる大きさである。ようは、かなりの大きさと思ってもらえばいい。
竜の名を冠するに相応しい巨大さであると。
そんな、都市から、一つの歌が通された。
歌は響き、奏で、音を作り上げる。
通ってもいいのだと許す童謡の歌が、空に染み込んでは消える。そして、最後の音が消えると共に8時半を示す鐘がなる。武蔵アリアダスト教導院と言われる学校の鐘が。
そして、武蔵アリアダスト教導院の門と校舎の間の橋から、一人の女性の声が響いた。
黒い軽装甲型ジャージを着て、背中には長剣を背負っている、髪の短めな先生らしき女性が、目の前にいる生徒らしき人数にに向かって話しかける。

「三年梅組集合してる? じゃあ、授業を始めるわよ」

女性は目の前にいる三年梅組の超個性濃いめの生徒たちを見て、笑いながら告げる。
楽しそうに、面白そうに。
楽しめるように、面白いと思えるように。

「じゃあ、これから体育の授業を始めるわよ。各自、準備運動はした?」

梅組担任。
肉食教師、オリオトライ・真喜子がそう告げた。









「始める前に出欠確認するけど、ミリアム・ポークウはともかく、あと、東は今日の昼間に帰ってくるって話は聞いているけど、他にいる?」

オリオトライは出席確認の声を皆にかけ周りを見回させ、誰がいないかを条件反射で探してもらう。
すると六枚の
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