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ソードアートオンライン アスカとキリカの物語
アインクラッド編
皿洗いと町開き
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女の服装のままで、キリトは街の大通りへと向かった。


大通りの中に入れば、それなりに女性プレイヤーの姿も目に入ったので、自分だけが注目される心配はないだろう、とキリトはほっと胸をなで下ろす。
こんな所で誰かに素性がばれたら、明日の朝刊(この世界にも数ページだけの物だが、新聞が存在する)には

“衝撃の事実!! 〈悪の黒ビーター〉黒の剣士の正体は女!!!”

などと1枚目の見出しに書かれることになるだろう。そんなことになるのは本当に御免だ。

まあ、女性プレイヤーというだけでそれなりに視線が周りから集まる物なのだが、幸か不幸か、隣には平凡な見た目の女性プレイヤーの数倍人目を寄せる男性プレイヤーが存在しているので、たいていのプレイヤーはそちらに目をやっている。

「ねえ・・・あれ、〈血盟騎士団〉の副団長のアスカ様じゃない!?」
「そうだよね! あたしも今日の新聞に顔写真載ってるの見たよ! 格好いいよねー!」

女性が上げる黄色い声って漫画の中だけだと思ってたな〜・・・・・・・、とキリトは頭の中で感想を言う。

男性からのみならず、女性プレイヤーからも注目を集めている張本人のアスカ様は少し不機嫌な顔をしている。
どうやら、どこかの新聞発行者に記録結晶でばっちりと顔写真を取られて、今日の夕刊で全プレイヤーへと情報が発信されたらしい。

「・・・・肖像権とか無いのかよ」
「まあ、こっちの世界には法律が無いからなー。索敵スキル上げてたら、こっそり尾行している人に気づけるようになるよ」
「・・・・・あのスキルの熟練度上げ、発狂するほど地味だから遠慮する」

どうやら、アスカにはあの地味な作業が向かなかったようだ。
かくゆうキリトも別に好きではないが、ソロプレイヤー必須スキルなので、我慢して頑張っている。

「元からある程度有名だったのが、更に一段階レベルアップしただけだと思えば?」

アスカはソロプレイヤーとして攻略組にいる時からその容姿で人目を引いていた。
本人は知らないかもしれないが、写真が裏で出回っていたほどだ。

「思えない」
「さいですか。じゃあ、アスカがフードケープ被る?」
「却下」
「ですよねー」

と、そこで前を1人で先先歩いていたクラインが振り向く。

「おーい、俺だけぼっちにさせる気かよー」
「1人で先走ったのはそっちだろ」
「んなつれないこと言うなよ。で、どうする?もう飯くっちまったからな」

先ほどアスカの手料理をたらふく食べたばかりだ。
別にまだ食べれないこともないが、過剰な味覚信号によって数日間仮想の膨満感に悩まされることになる。

「んー・・・・、っと、あれ何だ?」

キリトの指さした方向にアスカもクラインも視線を移す。
そこにあるのは、1つの
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