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ソードアートオンライン アスカとキリカの物語
アインクラッド編
皿洗いと町開き
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までとは驚いた。
どう考えても皿洗いしながらする話ではない気がするし、この打ち上げ自体がボス攻略のお祝いだったのだ。

アスカも急な話の振りに戸惑ったのか、

「ああ・・・・お疲れ」

と、オウム返しのような返事をした。
しかし、ここでまたしても会話を途切れさせるわけにはいかないので、キリトは続けて言う。

「まあ、今日のボス戦わたしは楽だったけど」
「確かに26層のボスはそこまで強くなかったからな」
「それもあるけど・・・・・・やっぱりアスカの指揮能力が高かったから戦闘がスムーズに運んだよ。今まで一度も経験無かったのに凄いな」
「まあ、団員達が調べてくれた情報をまとめて、相手の攻撃パターンに合わせて指示を出すだけだからな」

キリトの賞賛に対して照れることもなく、事も無げに言い切るアスカ。

「それが凄いって言ってるんだけどな」
「そうなのか?」
「そうそう。今までパーティーの指揮を執ってたリンドなんてすっごい悔しそうな目してたからな」

少しだけ笑いながらキリトが言うと、アスカは逆に嫌そうな顔をする。

「好意的でない視線は感じてたけどな・・・・誰がボス戦の指揮をしたって変らないから気にする必要ないだろ」
「みんながみんなアスカみたいにボスに勝てさえすれば満足、ってわけにはいかないからな」

リンドからすれば、ボス戦でリーダーを張ることによって自分が攻略組最強のギルドのリーダーであると知らしめたいのだろう。
それがぽっと出の〈血盟騎士団〉にどちらの役割も奪われてしまったらたまったものではないはずだ。

実際、キリトもボス戦に参加しているのは、この世界からの解放のためという側面もあるが、ボス戦で獲得できる膨大な経験値とレアなアイテムのことを考えていない、と言えば嘘になる。

「別に俺だってやりたくて指揮取ってるんじゃないし、代わりたいならリンドに任せてもいいんだけど―――」
「それは無理だろね。どう見てもアスカの方が上手だったし」
「・・・・団長にも『君の方が確実にうまくやれるはずだ』って似たようなこと言われたよ」

苦笑するアスカ。
団長、とは間違いなくヒースクリフのことだろう。
キリトは思い切って気になっていたことを訊ねた。

「・・・・何で〈血盟騎士団〉に入ったんだ?」

自然と口から零れた疑問にアスカはすぐには答えなかった。
慌てて付け加える。

「あっ! いや、別に悪いことだとは思ってないし、むしろギルドに入ることを進めた身としては嬉しいんだけど、あんなに頑なにギルドの勧誘を蹴ってたのに、どうしてかなって思っただけで・・・・」

最後は消え入りそうな声だったが、何とか言い切ったキリトはアスカの返事を待つ。
しばらく考える仕草を取っていたアスカはおもむろに
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