暁 〜小説投稿サイト〜
少女は 見えない糸だけをたよりに
11-7

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 8月に入って、最初の頃、巧がお店に顔を出して

「すべて、終わったよ 試験」

「うん 手ごたえあるの?」

「まぁな それなりにな でも、試験官の印象がどうかだからなぁー」

「巧は やる気あるように見えるから大丈夫よ」

「見えるだけかー?」

「そんなー やることやったんだから いいじゃぁない いつ 発表だっけ?」

「16日 こくだよなー もう少し早い方がいいけどな」

「そうかー お盆休み 遊びに行けないね」

「だなー なんとなく おとなしくしているよ 香波は誰かと遊びに行けよ」

「そんなこと ゆうてもなー 私だって 落着けないよ」

 そして、暁美さんがひょっこり顔を出して

「よおー 元気かなー」

「暁美さん 赤ちゃんは?」

「うん 少しだけだから お義母さんにまかせてきた お店の様子 見に来たんだ 暇そうね」

「そんなに暇ってわけじゃぁないけど お客さん少ない」

「だろうね 人もあんまり歩いてないものー」

「ねぇ 店長と話した? 暁美さんの復帰後の話」

「うぅん なんにも でもさー ウチの稼ぎ多くないから、少しでも早く、ウチも働かなきゃって思ってるんだけどね」

「そう 働けるようになったら 店長とゆっくり話してね あの人なりに考えているみたいよ」

「そうなんだ 世間がこんな時に無理言うのも悪いしねー」

「そんなことないよ 暁美さんが復帰してくれるの期待してるみたい 詳しく知らないけど」

「そう ありがとう じゃぁ あんまり ゆっくりしてられないから」と、バタバタとサンドを買って帰って行った。 
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