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Fate/WizarDragonknight
勇者部活動
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 真司はほほ笑みながら、肩を鳴らした。

「さて。それで、今日はここで何をするんだ?」
「ゴミ拾いだよ。ほら、山って結構ポイ捨て多いでしょ?」
「ああ、確かにな」

 真司は頷いてキャンプ場を見渡した。
 一見するとのどかな緑の広場でも、あちらこちらに風情を台無しにする無機物が放置されている。
 ビニール袋、食品容器、バーベキューセット、エトセトラ……。

「確かにこりゃひどいな……」
「で、わたしのバイト先の店長の友達の妹の隣に住んでいる人が、結構自然保護に力を入れているんだって。それでわたし(勇者部)に声がかかったんだよ」
「それってもはやただの他人じゃねえか!」
「時間もそろそろだし、来るんじゃないかな?」

 友奈は真司の腕時計を確認する。
 そろそろ太陽が南中する時間に、真司はまた伸びをした。
 そのとき。

「にゃー」
「猫だ!」

 友奈の声に、真司は振り向いた。
 友奈の視線の先には、じっとと友奈を見つめる猫。
 友奈は「ほーら、こっちおいで〜」と手招きをしている。
 猫は「にゃー」とジト目を浮かべてそっぽを向いた。

「あれ? おかしいな、来ないよ?」
「猫じゃらしでも使えばいいんじゃないか?」
「うーん、近くにないな……あれ?」

 猫は友奈の手に前足を押し当てる。すると、友奈が「わああっ!」と顔を明るくした。
 すぐに猫は友奈から離れ、走っていく。だが、見失うほどの距離を引き離すよりも先に、猫は足を止めて振り向いた。

「どうしたんだろ?」

 猫はまた、友奈に近づく。数回友奈の周囲を回転したあと、また離れていく。

「もしかして、付いてこいって言ってるんじゃないか?」
「そうなの? 猫ちゃん」

 友奈の問いかけに、猫は「にゃー」と答えるだけ。
 そして。

「待って下さい、チトさん!」

 その声が、猫の動きを止めた。
 やがて、山道から、女性が姿を現す。

「あ、友奈さん! 遅れてごめんなさい」

 山道に適した服装に身を包んだ彼女は、髪に手を当ててほほ笑んだ。
 大人びた印象の強い彼女だが、誤魔化し笑いには幼さを残していた。
 その姿を見て、友奈も彼女に駆け寄った。

「ううん! 大丈夫だよ! ほら、ちゃんと手伝ってくれる人も連れてきたし!」
「城戸真司。よろしくな!」

 真司の挨拶に、彼女は「はい」と応じた。

「この度はありがとうございます。依頼人の木幡真琴(こわたまこと)です」

 高校生だろうか。
 まだあどけなさが残る笑顔だったが、随分と大人びた印象を受けた。
 真琴と名乗った少女は、自らの肩に飛び乗った黒猫___チトさんに手を当てた。

「こちらはチトさんです。よろしくお願い
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