第五章
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後
「私達は皆生き残れて」
「ドラゴンを倒せましたね」
「その任を果たせましたね」
「ええ、全ては姫様のお陰よ」
倒れたドラゴンを馬上から見下ろすエレオノールを見て言った、その姿はまさに女英雄のものであった。
エレオノールがドラゴンを倒したことは忽ち国中に知れ渡った、そしてだった。
都に戻るまで彼女と彼女が率いるマルゴ達は喝采を浴びた、そのうえで王宮に入り王からも褒められマルゴ達には多くの褒美が与えられたが。
マルゴにだ、王は後に笑って話した。
「エレオノールを世間知らずと思ったな」
「お言葉ですが最初は」
マルゴは畏まって答えた。
「そのことに驚きもしました」
「そうだな、しかし戦うとだな」
「我等をよく率いられてです」
「勇敢に戦ったな」
「お強かったです」
「そうだな、王家の者は代々だ」
王はマルゴにさらに話した。
「教育と訓練を受けている」
「武人としてのそれをですか」
「政も学んでいる」
「そうなのですね」
「エレオノールも同じでな」
「あのお強さなのですね」
「実は名を隠して闘技場に出させてだ」
そうもしてというのだ。
「モンスターと戦わせもいるしな」
「だからあのお強さなのですか」
「そうだ」
まさにというのだ。
「他の王子達や王女達も同じだ」
「教育と訓練を受けられていますか」
「そうだ、そして余はエレオノールの今の資質をわかっていた」
彼女の今現在の能力をというのだ。
「あの強さと采配ならな」
「ドラゴンも倒せる」
「だから行かせたのだ」
エレオノールの言葉を容れてというのだ。
「そうしたのだ」
「そうでしたか」
「そうだ、そして見事だ」
「ドラゴンを退治されたのですね」
「そういうことだ」
「そこまでの方でしたか」
「他の王子や王女も同じだ、しかし」
ここで王はこうも言った。
「わかっていたがやはり世間知らずか」
「お金のことも何もかもです」
マルゴは畏まって答えた、金をあしらった赤い詰襟と白のズボンそして黒のブーツの軍服が実に凛々しい。
「ご存知でありませんでした」
「そこはこれから学ばせる」
「そうされますか」
「世間のことを知らずして政は出来ないからな」
だからだというのだ。
「他の王子や王女達と同じくだ」
「そちらのこともですか」
「学ばせてな」
そうしてというのだ。
「知ってもらう」
「そうしますか」
「ではこれからお忍びで街に出したり旅に行かせたりもするからな」
それでとマルゴに言うのだった。
「お供それに護衛を頼むぞ」
「わかりました」
マルゴは畏まって応えた。
そうしてそれからはエレオノールの従者として彼女と共にあった、確かに世間知らずであったが徐々に学んでいき
[8]前話 [1]次 最後
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ