暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜神話と勇者と聖剣と〜
SAO:アインクラッド〜神話の勇者と獣の王者〜
三人目のメンバー
[3/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
だして、笑い始める。

「久しぶり。全然変わってないのね、セモン」
「傷つくなぁ。俺も強くなったつもりだぞ」

 今度は微笑む少女を見て、キリトとアスナは困惑する。

「お、おい、セモン……」
「あの……その人は?セモン君の知り合い?」

 セモンはキリト達の方に向き直り、満々の笑みで言った。

「紹介するよ、キリト、アスナ。元・ギルド《聖剣騎士団》メンバー、ユニークスキル《妖魔槍》の使い手、コハクだ」



                    *


 《聖剣騎士団》。

 それは、セモンとハザードのコンビ名だったはずだ。
 
 そう言われてみれば、セモンとハザードのHPバー上部には、所属ギルドを示す『ギルドタグ』が記されていた。アスナはここに白地に赤い十字のマークがしるされているし、キリトもかつてはここに『月夜の黒猫団』というギルドのマークが描いてあった。

 セモンとハザードのギルドタグは、刀と二本の大剣が重なり合ったマークの後ろに、白い円卓が描かれたもの。

 そして、コハクと呼ばれたプレイヤーのHPバーにも、そのロゴマークが描かれていた。

「しっかし驚いたな。コハクも最前線来てたなんて」
「別にいいでしょ! 私だって暇なら来るわよ」
「いや、ずっと下の階層で傭兵やってるって聞いてたから、意外だっただけだよ。元気だったか? 心配してたんだぞ」
「う……そ、そっちこそ危険な目にとか合ってないでしょうね」

 大声で言い合いをしているセモンとコハク。コハクが噛みつき、セモンがいなす。そんな印象を受ける会話だが、なんとなくお互いに相手を思いやる雰囲気を醸し出している。同じギルドの仲間だった、というから、中もいいんだろうか。

 そんな二人をしり目に、ハザードがぼそりと呟く。

「……本当はセモンが心配で来たんだろうに……」
「へ……?それって……」

 アスナが反応する。ハザードは深く頷くとつづけた。

「コハクはセモンが好きだ。セモンは覚えてないだろうが、俺達にはリアルで面識がある。セモンは俺と、あと一人の三人だけだと思っているがな……」
「へぇ……」

 このあたりでキリトは聞くのを止めた。彼らのリアルの話に首をつっこむのは、なんとなく気が引けた。それに恋愛沙汰ならアスナの方が得意だろう。

「たまにあいつを見かけることがあった。ごまかしているし、こっちも気付いてないふりをしてるし……というかセモンに至っては本当に気付いていない。たぶんセモンが心配で様子を見に来たんだろうよ……昨日のアスナみたいに」
「―――――!?!? ……ばれてた?」
「バレバレだ。気付いていないキリトがおかしい。……しっかし毎回コハクの奴、どこから情報もらってるんだか……」

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ