暁 〜小説投稿サイト〜
Dragon Quest外伝 〜虹の彼方へ〜
Lv70 ダーマ神殿
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ラーのオッサンもいるにはいるが、今回の面子には入れないでおいた。
 ラーのオッサンは道先案内以上の事は期待できないからである。
 だがとはいうものの、このパーティ構成は仕方ない部分もあるのだ。
 実はこのダーマ神殿の探索ミッションを知っているのは、極秘会談メンバーのみだからである。
 つまり、今回の探索は極秘任務なのだ。
 まぁとは言うものの、今回は例外が1人いるわけではあるが……。
 俺はそこで、例外的に同行する事となったアーシャさんに視線を向けた。
 今日のアーシャさんは、風の帽子と魔法の法衣と祝福の杖を装備する出で立ちで、長い髪はポニーテールのように後ろで纏め、その表情は気合十分といった感じだ。とりあえず、暴走しないことを願うばかりである。
 それはさておき、なぜアーシャさんが同行することになったかというと、それは勿論、風の帽子の存在が大きい。
 ソレス殿下も娘の機嫌を損ねたくないようで、今回の探索に同行する事を渋々認めたのであった。
 恐らく、ヴァロムさんやシャールさんといった屈指の宮廷魔導師がいるのも、認める好材料となったのだろう。
(しっかし、アーシャさんのおてんば娘気質はここに来ても変わらないなぁ……まぁアーシャさんらしいちゃらしいけど。さて……それよりも俺達が進む先だが、ここは確か行き止まりだった気がするんだが。そこに何かあるのか? そういやこの先で、俺が彷徨う鎧と戦っていた時、アーシャさんに見つかったんだっけか……)
 ある意味、思い出の場所ではあるのだが、先が行き止まりとなっている岩山の回廊を延々と進み続けているので、ラーのオッサンの記憶違いの線も考慮に入れておいた方が良いのかもしれない。
 まぁとりあえず、今は、オッサンを信じるとしよう。
 ちなみに奥には切り立った岩壁があるだけで、それ以外は何もない。
 しかし、ここはドラクエ世界。ラーのオッサンがそこに向かっている以上、何かがあるのだろう。多分……。
 それから暫く進み、俺達はようやく行き止まりの岩壁へと辿り着いた。
 風の帽子でこの地に舞い降りてから、約1時間の行軍であった。
 岩壁の前に来たところで、ヴァロムさんはラーの鏡を取り出した。
「ラーさん……着いたぞ。ここで良いのだな?」
「うむ。ここだ。ではヴァロム殿、我をこの岩の壁に向けてくれ。悠久の長きに渡って施された封印を解くとしよう」
「では頼む」
 ヴァロムさんはラーの鏡を岩壁に向けた。
 すると次の瞬間、鏡は猛烈な光線を岩壁に向かって放ったのであった。
 岩壁に到達した光線は水飛沫を上げるかの如く縦横に広がってゆく。
 すると程なくして壁に異変が現れた。
 岩の壁と思われていたモノが、徐々に別のモノへと変化し始めたのだ。
 それはまるで水で汚れを洗い流すかのような現象で
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