第二章
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「それでね」
「よく遊ぶな」
「長い時間ね」
「そうした種類なんだよ」
「トイプードルは」
「どれだけ身体が小さくてもな」
ふわりにしてもだ、大体ティーカップの大きい位の大きさであり体重は三キロあるかないかだ。それ位の大きさである。
「体力もあるんだ」
「そうなのね」
「だからな」
文太は由里子にも言った。
「本当に散歩はな」
「させてあげることね」
「しっかりな、一日二回な」
「長い時間ね」
「させてやるんだ」
「そして遊ぶことも」
「充分にな」
ちらもというのだ。
「散歩と同じ様にな」
「させてあげることね」
「そうだ、そうしたらな」
「ふわりも喜ぶわね」
「ああ」
その通りだというのだ。
「健康にもなるしストレスもな」
「溜まらないわね」
「逆にあまり歩きたくない様なら」
そして遊びたくないならというのだ。
「心配だ」
「トイプードルはよく歩いて遊んでこそなのね」
「いいんだ」
「元々狩猟犬だし」
「そうだ、だからふわりもな」
自分達と一緒に楽しそうに歩いている彼女もというのだ。
「これからもな」
「お散歩させて」
「そしてな」
「遊ばせて」
「そうさせていくぞ」
こう言うのだった。
「いいな」
「ええ、わかったわ」
妻は夫の言葉に頷いた。
「それじゃあね」
「そうしていこうな」
「そうしていくわね」
「ふわり、そういうことだからな」
洋介は自分が持つリードの先にいる彼女に言った。
「お前これからも長く散歩出来るぞ」
「好きなだけな」
「そして遊べるわよ」
「それでいいな」
「ワンワン」
一家で言うとだった。
ふわりは嬉しそうに鳴いた、その彼女を見てだった。
一家は自然と笑顔になった、そうして彼女の散歩を続けた。
とことこ歩いて 完
２０２２・６・２４
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