暁 〜小説投稿サイト〜
モンスターハンター 〜故郷なきクルセイダー〜
霊峰編 決戦巨龍大渓谷リュドラキア 其の終
[2/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
漢の騎士。そんな2人は新進気鋭の有望株として、すでにドンドルマでも有名になっているらしい。
 道行く男達はクサンテの美貌と色香、そして防具でも隠し切れないほどのプロポーションに目を奪われている。隣に立っているデンホルムの威圧感が無ければ、何人もの男性ハンターが彼女に声を掛けていたのだろう。

「あの時、皆が来てくれていなかったら……私達も、きっとここには居なかった。彼らがくれたこのチャンスだけは、絶対に無駄には出来ないわ」

 ほぼ全壊してしまったアロイシリーズに代わり、ハイメタシリーズの防具を新調した彼らの姿に、周囲の人々が遠巻きに注目する中。「因縁の大猪(ドスファンゴ)」を狩るべく上位に駆け上がった姫騎士は、凛々しい眼差しで遥か遠方を見つめている。

 ロエーチェ。
 クゥオ・アルグリーズ。
 アーギル。
 リリア・ファインドール。
 フィレット。
 カヅキ・バビロン。
 エヴァンジェリーナ・アレクセーエヴナ・ゲンナージエヴィチ・グツァロヴァ。
 ルドガー。
 エクサ・バトラブルス。
 ジュリィ。
 ガレリアス・マクドール。
 エレオノール・アネッテ・ハーグルンド。
 ヒスイ・ムラクモ。
 ベン・イライワズ。
 ヴェラ・ドーナ。
 クウド・ウォーウ。
 アルター・グラミリウス。
 ジェーン・バレッタ。
 リリィベル。
 ソラン・ハーシャル。
 イヴ・オーマ。
 ブリュンヒルト・ユスティーナ・マルクスグラーフィン・フォン・ホーエンブルク。
 そしてバンホーと――リルス。

 彼らのおかげで、ここまで辿り着くことが出来た。今頃は彼らも各々の新たな活動拠点に向かい、上位ハンターとしての厳しい狩猟に身を投じているのだろう。
 ならば自分も彼らに続き、己の使命を果たさねばならない。愛する婚約者を目の前で奪った宿敵を、この手で討ち取らねばならない。

「さぁ……行くわよデンホルム! 次の活動拠点……『ロノム村』へッ!」
「ははッ!」

 そのために突き進んで来たクサンテ・ユベルブは。デンホルム・ファルガムを伴い、竜車に乗り込むと――運命の地へと旅立つのだった。
 上位昇格を賭けた老山龍との激闘が、「宝玉世代」の伝説を巡る序章となったように。この旅立ちこそが、クサンテにとっての「始まり」なのである。

(フィオレーネ様……私は必ず、あなたを超える剣士に成長して見せます。そして……愛しきアダルバート様。どうか、このクサンテを天の彼方から見守っていてください……!)

 彼女の物語は――この旅路の先から、本当の幕開けを迎えることになるのだから。

 ◇

 ――それから、半年以上もの月日が流れた頃。澄み渡る大海に面した観測拠点「エルガド」では、1人の怜悧な女騎士が遠い目で遠洋を眺
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ