霊峰編 決戦巨龍大渓谷リュドラキア 其の終
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漢の騎士。そんな2人は新進気鋭の有望株として、すでにドンドルマでも有名になっているらしい。
道行く男達はクサンテの美貌と色香、そして防具でも隠し切れないほどのプロポーションに目を奪われている。隣に立っているデンホルムの威圧感が無ければ、何人もの男性ハンターが彼女に声を掛けていたのだろう。
「あの時、皆が来てくれていなかったら……私達も、きっとここには居なかった。彼らがくれたこのチャンスだけは、絶対に無駄には出来ないわ」
ほぼ全壊してしまったアロイシリーズに代わり、ハイメタシリーズの防具を新調した彼らの姿に、周囲の人々が遠巻きに注目する中。「因縁の大猪」を狩るべく上位に駆け上がった姫騎士は、凛々しい眼差しで遥か遠方を見つめている。
ロエーチェ。
クゥオ・アルグリーズ。
アーギル。
リリア・ファインドール。
フィレット。
カヅキ・バビロン。
エヴァンジェリーナ・アレクセーエヴナ・ゲンナージエヴィチ・グツァロヴァ。
ルドガー。
エクサ・バトラブルス。
ジュリィ。
ガレリアス・マクドール。
エレオノール・アネッテ・ハーグルンド。
ヒスイ・ムラクモ。
ベン・イライワズ。
ヴェラ・ドーナ。
クウド・ウォーウ。
アルター・グラミリウス。
ジェーン・バレッタ。
リリィベル。
ソラン・ハーシャル。
イヴ・オーマ。
ブリュンヒルト・ユスティーナ・マルクスグラーフィン・フォン・ホーエンブルク。
そしてバンホーと――リルス。
彼らのおかげで、ここまで辿り着くことが出来た。今頃は彼らも各々の新たな活動拠点に向かい、上位ハンターとしての厳しい狩猟に身を投じているのだろう。
ならば自分も彼らに続き、己の使命を果たさねばならない。愛する婚約者を目の前で奪った宿敵を、この手で討ち取らねばならない。
「さぁ……行くわよデンホルム! 次の活動拠点……『ロノム村』へッ!」
「ははッ!」
そのために突き進んで来たクサンテ・ユベルブは。デンホルム・ファルガムを伴い、竜車に乗り込むと――運命の地へと旅立つのだった。
上位昇格を賭けた老山龍との激闘が、「宝玉世代」の伝説を巡る序章となったように。この旅立ちこそが、クサンテにとっての「始まり」なのである。
(フィオレーネ様……私は必ず、あなたを超える剣士に成長して見せます。そして……愛しきアダルバート様。どうか、このクサンテを天の彼方から見守っていてください……!)
彼女の物語は――この旅路の先から、本当の幕開けを迎えることになるのだから。
◇
――それから、半年以上もの月日が流れた頃。澄み渡る大海に面した観測拠点「エルガド」では、1人の怜悧な女騎士が遠い目で遠洋を眺
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