第二章
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「もうそれだけで劣等感あって」
「津軽生まれでその訛りで」
「そうだす、そんでこの背で童顔だす」
自分からさらに言った。
「チビで子供みたいな顔で足が短くてそれでおっぱいだけ大きいだすから」
「それでなんだ」
「いつも必死だす、わたす本当に何もかもが悪いだす」
「コンプレックスあるんだ」
「色々あるだす、だから頑張って勉強して東北大入って」
そうしてというのだ。
「立派な成績で出て会社でもだす」
「頑張ってるんだ」
「わたす自分が駄目って思われたくないだす」
「そうなんだ」
「そうだす、皆さんには悪いとわかってるだすが」
そえrでもというのだ。
「この意地は中々だすよ」
「じゃあせめてね」
「せめてだすか」
「大学のことを言わないでいったら」
「いいだすか」
「うん、そのうえで頑張ったらね」
その様にすればというのだ。
「皆もあれこれ言わないよ」
「そうだすか」
「思わないしね、どうかな」
「わかっただす」
悠衣子はぐでんぐでんになった状態で頷いた、かなり酔っているがそれでも意識ははっきりしていて頷いた。そして。
次の日から悠衣子はもう学歴のことは言わなくなった、そのうえでこれまで通り仕事には一生懸命であると。
皆徐々にだ、こう言う様になった。
「大学のこと言わないと、と思ってたけれど」
「言わなくなって本当によくなったわね」
「今じゃ真面目で一生懸命」
「溌剌としてるし前向きだし」
「いい娘よ」
こう言うのだった、そして沖見も。
自分が言った通りに学歴を言わなくなった彼女に笑顔で言った。
「楽になったかな」
「はい、かえって」
「大学のことを言うのは劣等感があってね」
「それで、ですね」
「その裏返しの優越感を持ちたくてだよ」
「言ってたんですね」
「だからそれを出さない様にしたら」
そうすればというのだ。
「自然と自分でも意識しなくなって」
「優越感を持たなくなって」
「劣等感もね」
優越感の裏返しであるそれもというのだ。
「消えるよ」
「そうですか、実はです」
ここでだ、悠衣子は沖見に話した。
「今同棲してまして」
「そうなんだ」
「事業部の筑波さんと」
「そうなんだ」
「私の小さくて童顔のことも酔った時に出る方言も」
「全部なんだ」
「いいって言ってくれて」
それでというのだ。
「いつも大事にしてくれています」
「駄目と思ったいたところを」
「全部です」
「よかったね、自分で劣等感を抱いていてもね」
「それでもですね」
「他の人から見ればそうでもなかったりするから」
「あくまで主観ですね」
「そうだよ、じゃあね」
「はい、これからはですね」
「中々消えなくても」
それでもとだ、沖見は悠
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