怪鳥の脅威
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りかかっていく。
怪鳥も最初の方では牙と爪で応戦していたが、やがて押されていき、翼をはためかせて離れていく。
怪鳥は少し飛んだところから、何度も細切れに黄色の光線を放ちだす。
アンチは右腕でそれをガード。すると、光線が走った箇所から、大きく火花が散る。
さらに、怪鳥は再びアンチに接近。その鉤爪を用いて、アンチの頭部を斬りつけていく。
「このっ!」
だが、アンチもただではやられはしない。
その肘に付いた刃で、怪鳥の足を斬りつける。
悲鳴を上げた怪鳥は、一時的にアンチから距離を置いた。
だが、再び接近してきた怪鳥が、何度も足蹴りを繰り返す。
「これでも食らえ!」
アンチは、その口から黄色の光を放つ。
怪鳥が何度も発射している光線と同じものを発射し、怪鳥の頬を切る。
たまらず離れようとする怪鳥。だが。
「逃がすか!」
叫んだアンチは、その右足を掴んだ。逃げられなくなった怪鳥はバタバタと羽ばたかせて抵抗するが、逃げられない。何度も怪鳥の光線がアンチの体を痛めつけるが、アンチは決して離さない。
やがて、光線がアンチから逸れていく。
怪鳥の光線はアンチではなく、アンチに捕らわれた右足を切断した。
自らの片足を切断した怪鳥は、一度空高く上昇。すぐさま下降し、アンチの背後に回り込む。アンチが攻撃するよりも早く、その首根っこをもう片方の足で掴む。
「アンチ君!」
助けに行こうとするウィザード。
だが、足に走る痛みがそれを阻む。
だんだん怪鳥の羽ばたきが大きくなっていく。
もう間に合わない。
空高く持ち上げられたアンチはもがくが、がっしりと背中に食い込んだ足から解放されることはない。
「放せ!」
だが、怪鳥はみるみるうちに遠くなっていく。
やがて、ある程度の高さに及んだ怪鳥は、高度上昇を止める。一気に急降下、そのまま地面にアンチの巨体を叩きつけた。
大きな土煙とともに、アンチが地面に埋め込まれている。土煙が収まったころには、生身に戻ったアンチが全身を痙攣させていた。
「アンチ君!」
足はまだ痛む。
だがウィザードは、体に鞭打ちながら走り出す。アンチの上に立ち、銀の銃剣を盾にした。
怪鳥の光線が銀の刃に反射され、数本に割かれていく。それは瓦礫を切り裂き、見事に切り刻まれていった。
「はあ、はあ……」
もう限界だ。
ウィザードの変身が解かれてしまう。
だが、まだ食欲が盛んな怪鳥はハルトを見て、捕食対象としたのだろうか。吠えながら、ハルトを食らおうと迫って来る。
ウィザーソードガンをガンモードにして、銃弾で応戦する。確かにそれは怪鳥の体を痛めつけていくが、その勢いを殺すには至らない。
そして。
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