怪鳥の脅威
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「危ない!」
ハルトは叫んで、響を突き飛ばす。そのまま生身のまま、ハルトは怪鳥の牙を受け流す。そのまま、ハルトと怪鳥は生身で格闘となっていく。
『コネクト プリーズ』
ハルトは大急ぎで指輪を発動。変身よりも優先させた空間湾曲の魔法で、ウィザーソードガンを取り出し、振り回すことによって怪鳥の噛みつきを遠ざけた。
「ハルトさんッ!」
響もすぐさまハルトに加勢した。中国拳法のような構えを取り、狂暴な牙を向ける怪鳥の顎を殴り上げた。
「ありがとう響ちゃん! よし……!」
『グラビティ プリーズ』
怯んだ隙に、ハルトはすさかず重力の魔法を発動。
怪鳥の頭上に発生した魔法陣は、地上の何倍もの重力を発生させた。飛翔機能を兼ね備える都合上、その重力に耐えうるほど怪鳥の体は強靭ではなく、そのままべたりと地面に張り付いた。
「変身!」
『Balwixyall Nescell gungnir tron』
『フレイム プリーズ』
ハルトと響が、同時にそれぞれのアイテムを起動させる。
赤と黄の光が、それぞれ魔法陣と旋律となり、二人を包んでいく。
怪鳥が重力の重みから解放されるのと同時に、ウィザードと響はそれぞれ身構えた。
翼を足のようにしながら、怪鳥はウィザードへ食らいついてくる。
ウィザードはソードガンで怪鳥を牽制し、距離を保つ。
「コイツ、さっきよりも体が大きくなってる……! それに、目に遮光板みたいものまで……やっぱりさっきまでは、光が苦手だったのか!?」
「だとしてもッ!」
響の真っすぐな格闘技が、怪鳥の身体を打ち付けていく。演舞をしているかのような動きで、どんどん怪鳥は殴られ、追い詰められていく。
「よし……!」
響が作ったチャンス。
ウィザードは、さらにウィザーソードガンを突き刺す。怪鳥の体から火花を散らしながら、ウィザードと響はどんどん怪鳥を追い詰めていく。
成長した怪鳥は確かに脅威ではあるが、ウィザードにとって太刀打ちできない相手ではない。華麗なる剣技と足技によって、だんだんとウィザードは怪鳥を追い詰めていく。
トドメの一撃。
ウィザードはホルスターに手を伸ばし、切り札の指輪を取り出す。
キックストライクの指輪。それを右手に付けようとするが、それは一瞬遅かった。
怪鳥の一際大きな唸り声とともに、その両翼が振るわれた。
吹き荒れる強い風圧に、ウィザードの指輪が吹き飛んだ。さらに、即座に飛び上がった怪鳥は、その口から空気を振るわせる。
そして、口から放たれる、黄色の光線。ウィザードと響は同時に散開し、命中を避けた。
「うッ……」
掠めた。
確かに、怪鳥の光線は掠めた。
それなのに、響の動きは大きく制限
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