アスターテ星域会戦B
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帝国軍を完膚なきまでに叩き潰すのだ!」
「な、ですが・・・」
「もういい、黙れ!!全艦前進、我が艦隊は第4艦隊の救援に向かう!」
「了解しました。それでは直ちに全艦に通達します」
「うむ、それでよい」
こうして第6艦隊は予定を変更して、第4艦隊の救援に向かった。
それから時間は巻き戻る。
「第4艦隊の推定展開ポイント到着まで残り2時間」
オペレーターがそう告げると、ムーアは小さく息をついた。
「ふぅ、まったく手のかかる部下どもめ、さてさっさとパストーレと合流せんとな」
「全く同感ですね」
傍らにいた副官のキム大尉が相槌を打つ。
「何だ、貴官もそう思うのか」
「ええ、あんな使えない連中はさし置いて、我々だけで大手柄を上げるいい機会です」
「ふむ、それも悪くないな」
「でしょう?」
「パストーレとパエッタには悪いが、今回の戦いでは俺が大戦果を挙げることにしよう」
「はは、その時は小官を佐官にしていただければ…」
「くく、覚えておこう」
二人は冗談交じりの会話を交わしながら、メインスクリーンを見つめていた。
「哨戒艦より報告、4時半の方角に艦影確認」
「ほう。どちらの四時半だ?午前か、午後か?」
「は、それはその…」
「ふん、狼狽えおって」
ムーアは呆れたようにつぶやく。
「愚か者共め、我々は戦場に向け移動しているのだ。それなのにその敵が我が艦隊の後方にいるだと、そんなはずはない。敵は我々の前方にいるはずなのだ」
「ですが、後方でもなく前方でもありません。4時半といえば我々の進行方向から見て右斜め後ろの方向です。もしかすると、我々が敵艦隊に発見されたという可能性が……」
「うるさい!お前はいちいち細かい事を気にしすぎる。もう少し楽観的に物事を考えろ」
「お言葉ですが…」
「もういい、下がれ。どっちにしろ敵がいるのなら蹴散らせば良いだけだ」
ラップに手を振って下がらせたムーアはそう言うと不敵に笑った。だがその笑みも直後に入り込んだ報告で一瞬にして消し飛ぶのだった。
「報告、第4艦隊と通信不能、第4艦隊及び敵艦隊現在位置不明」
オペレーターの声にムーアの顔色が変わった。
「なんだと!?敵は第4艦隊との戦闘を放棄したのか?」
「第4艦隊はすでに敗退したのです!!」
「ば、馬鹿な……!不愉快なことを言うな!!」
「現実はもっと不愉快です!!」
ラップとムーアが言い争っているところに
「さらに先程からレーダー及び通信機器が不調の為、周囲の捜索は困難と思われます」
「……」
ムーアは無言のまま、ただ拳を強く握りしめている。
「いかがいたしますか、提督」
「……それh」
ムーアが口を開いて命令しようとした瞬間、突如とし
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