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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
GX編
第114話:三槍士の戦い
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かった事に関して、颯人は若干疑問を抱いていた。戦えないのになぜ向かうのかと。
だが現場には響の友人達が居る。慎二と共に彼女らの避難を手伝うのであれば、誰も文句は言わなかっただろう。
しかし現実にはマリアは響が手放したガングニールでシンフォギアを纏ってしまった。それも恐らく体に負担が掛かる形で、だ。
これは後で了子とアルドにより説教されるだろう。そう確信しての切られた十字であった。
そんな颯人の心配を他所に、現場ではマリアに続き奏とガルドも車から降りマリアに続いて響達を守るべく動いた。
「Croitzal ronzell Gungnir zizzl」
「変身!」
〈マイティ、プリーズ。ファイヤー、ブリザード、サンダー、グラビティ、マイティスペル!〉
マリアと同じくガングニールを纏った奏と、キャスターに変身したガルドが並び立つ。奏とガルドは、殆ど無許可でシンフォギアを纏ったマリアに目を向けずにはいられなかった。
「おいおいマリア、良いのか? 勝手にシンフォギア纏って……」
「後でアルドに怒られるぞ?」
颯人と全く同じ懸念を抱く2人だったが、マリアは少しも怯んだ様子を見せない。
「分かってる。それでも、戦わない訳には…………ッ!?」
意気込むマリアではあったが、次の瞬間ギアの各部から嫌なスパークが散った。やはりLiNKER無しで適合係数が低い状態でのギア装着は負担が大きいらしい。
言葉を詰まらせ、顔を顰めるマリアの姿に奏は溜め息を吐くと念の為にと予備で持っていた自分の分のLiNKERをマリアに手渡した。
「! これ……」
「使いな。無いよりはマシだろ?」
「良いの?」
「良くないよ。アタシ用の奴を勝手にマリアに使わせるんだ、アタシだって後で大目玉だ。それでも……この状況を治めるには必要だろ」
「……ありがとう」
一蓮托生、マリア共々叱られる覚悟で奏はLiNKERを与え、マリアはそれに素直に感謝すると首筋にLiNKERを注射した。それにより適合係数が上がり、負担が軽減したのかマリアの顔色が良くなる。
「これなら、戦える!」
「よっしゃ! 行くぞ2人とも!」
「あぁ!」
奏・マリア・ガルドと言う3人の槍使いが一斉にアルカノイズに挑む。
開幕、マリアの「HORIZON?SPEAR」により先頭のアルカノイズが何体か薙ぎ払われ、それを皮切りに次々とアルカノイズ達が倒されていく。
『マリア君! 発光する攻撃部位こそが解剖器官、気を付けて立ちまわれ!』
唐突にマリアに弦十郎からの注意の通信が入る。今この場で戦っている者の中で、明確にアルカノイズの解剖器官に対する耐性が皆無なのはマリアが纏うガングニールのみ。戦えたとしても、マリアだけは殊更に慎
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