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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
GX編
第114話:三槍士の戦い
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様子が無い。
どうやら響の精神的コンディションは、颯人が思っていたよりも悪いらしい。由々しき事態に颯人は鉛を飲み込んだような顔をした。
「不味いな……」
颯人の小さな呟きは静かに発令所の中へと消えていく。颯人はそのまま、発令所のモニターで事の次第を見守るのだった。
***
突如現れたオートスコアラーのガリィによる襲撃を受けた響達は、詩織の機転により一時はあの場を逃れる事に成功した。
「あんたって、変なところで度胸あるわよね!」
「去年の学祭もテンション違ったし!」
「さっきのはお芝居!?」
「偶には私達が、ビッキーを助けたって良いじゃない!」
「我ながら、ナイスな作戦でした!」
彼女達が、と言うか詩織がやった事は単純で、ガリィが響の友人を襲おうとしているのを見て取り咄嗟にただ帰り道が同じなだけの無関係を装ったのだ。あまりにも堂々としたその佇まいに、ガリィも役に立たない邪魔者を追い払う様にアルカノイズの包囲を緩め、その瞬間に5人は一斉に逃げ出したのである。
だがそこはガリィも織り込み済みであり、逃げられたと見るやその希望を潰すべくアルカノイズに追撃させた。
「――と見せた希望をここでバッサリ摘み取るのよね!」
即座に後から追いかけてきたアルカノイズが、解剖器官を振るって街灯やベンチ、路面を分解しながら迫る。アルカノイズ達が追いかけてきた事に響達は焦りの表情を浮かべ足る速度を上げようとするが、彼女達は所詮ただの小娘。響は鍛えているがそれ以外は精々少し運動をしている程度で限界はある。
「アニメじゃないんだから〜!?」
弓美が悲鳴を上げながら走っていると、アルカノイズの1体が振り回した解剖器官が響の足元を抉る。幸いな事に響の足は無事だったが、靴と靴下が分解され更に足元が消失した事でバランスを崩し大きく転倒。その際に手に持っていたギアペンダントが響の手を離れて飛んで行ってしまった。
「ギアがッ!?」
飛んでいったギアペンダントを目で追うしかできない響。
そこに1台の車が乱暴な運転でスピンしながら停車し、同時に開いた扉からマリアが飛び出すと響の手から離れたギアペンダントを空中でキャッチした。
「Granzizel bilfen gungnir zizzl」
「マリアさんッ!」
そのまま空中で聖詠を口にし、響に代わりガングニールを纏う。その姿は以前に比べるとマントが無いと言う違いがある。恐らくはLiNKERを打っていない事によるものだろう。以前に比べて適合係数が低い状態で纏ったので、弱体化した姿になっているのだ。
その様子に、発令所で見ていた颯人は心の中でマリアに向けて十字を切った。
実のところマリアが現場に向
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