アスターテ星域会戦@
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60名全員が死亡。乗員を失い慣性航行しているところ、僚艦レムノスの前方へ出てしまう。
「い、いかん!砲撃中止ッ!」
レムノス艦長は慌てて砲撃中止を命令したが時既に遅く、レムノスは主砲を発射。レムノスから発射された中性子ビームは寸分たがわずネストルの艦首を貫き、ネストルを撃沈。かくいうネストルも僚艦を撃沈した褒美として死を賜り、至近距離からの発砲によりレムノスの爆発に巻き込まれて誘爆、沈没している。
この目も覆わんばかりの醜態に対し
「何をやっているのだ!?」
「何をやっていやがる…」
パストーレとファーレンハイトは同時に同じ言葉を発した、ただしその声の調子は全く違ったが…。
「提督!もはや戦況は決しました!ここは一旦退却すべきです!」
クロパチェクが進言するも、パストーレは首を振ってそれを拒否した。
「馬鹿を言うな!ここで退却したら帝国軍にいいようにされるだけだぞ!今逃げるわけにはいかん!」
「しかし……このままでは全滅してしまいす、ここは恥を忍んででも撤退して雪辱の機会をs「敵弾接近!」
「回避しろ!?」
旗艦レオニダス艦長キャリントン中佐が叫ぶも間に合わず、戦艦レオニダスは艦橋付近に直撃を受け、亀裂が生じる。
「ぐわぁあああ!!」
「うわぁああ!!」
「助けてくれぇぇ!」
亀裂が生じた部分から次々と艦橋にいた人間とがれきがまとめてゴミのように真空の宇宙空間に放り出されていく。そしてそれは艦橋だけでなく艦体全体に及んでおり、もはや艦としての機能を喪失していた。
「きゃあああ!!誰か手を貸してくれ!足がないんだ!」
「腕だけでもいい、早く引っ張ってくれ!」
「痛い、肩の骨が折れた!!」
艦全体が阿鼻叫喚の嵐に包まれていた。パストーレは血まみれになりながら艦外へ放り出されようとしており、放り出されながら叫んだ。
「ばかな、こんなことが…こんな非常識なことが……」
パストーレの意識は酸欠によってそこで途切れ、彼は宇宙空間に放り出された。そして第4艦隊首脳部も一部を除き、大半は司令官と同じ末路をたどったのだった。
そして幸か不幸か第4艦隊幕僚団に所属する参謀の一人であるアラン・クロパチェク大佐は磁力靴を機能させていたおかげで何とか艦橋から宇宙空間に放り出されずに済んだ一人であった。
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