暁 〜小説投稿サイト〜
銀河を漂うタンザナイト
アスターテ星域会戦@
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次々に宇宙戦闘艇であるワルキューレが次々と発艦していった。
白銀に塗装され、腕状の兵装ユニットとブースターを持つその姿は、まさに死の天使と形容するにふさわしい外観だった。

「全機出撃完了」
「よし、敵本隊を叩くぞ」

ファーレンハイトは意気揚々と命令を下した。
帝国軍分艦隊のワルキューレ隊は同盟軍第4艦隊本隊に猛然と襲い掛かった。

「報告、敵戦闘艇接近!」
「こちらもスパルタニアンを向かわせろ!」

第4艦隊司令のパストーレ中将はそう命令すると、自らも迎撃のために戦闘空中哨戒任務についていたスパルタニアン部隊を前進させる。

「スパルタニアン部隊前へ、敵を近づけるな!!」

パストーレの命令により、スパルタニアン部隊は一斉に散開してワルキューレ部隊に攻撃をしかける。
対するワルキューレは両腕部に搭載された4門のレーザー砲を発射、強力なビームの奔流が敵スパルタニアン部隊を襲う。スパルタニアン部隊は戦闘空中哨戒任務に就いていたものと新たに発艦したものも合わせてかなりの数だったが、帝国軍の方が数で優っており母艦ごと宇宙の塵になった部隊もあり、じわじわと押され始める。そして、ついに敵のワルキューレ部隊が艦艇を射程距離に収め、攻撃を開始する。

「戦艦ククルカン被弾!」
「畜生、なんとしても持ちこたえろ!」

パストーレは必死に命令を発しながら、次々と破壊されていく味方の艦艇を見て唇を強く噛み締めた。

「おのれ、帝国め!」

パストーレは怒りの声を上げながらも、自軍の戦力が劣勢に立たされていることを認識していた。
更に同盟軍第4艦隊にとっての不運は続く。

「右側配に高エネルギー反応!」
「何!?」

オペレーターの言葉に思わず声を上げたパストーレが見たものは、高速で飛来する無数の光弾だった。それはワルキューレ隊が放った中性子ビームではなく、帝国軍のメルカッツ分艦隊からの攻撃だった。
予想外の事態にパストーレは驚きつつも、すぐさま命令を発する。

「くそっ!各艦応戦せよ!!」
「駄目です、敵の数が多すぎて対応できません!」
「な、なんだと!?」

パストーレは絶望的な表情を浮かべた。メルカッツ大将麾下の分艦隊はファーレンハイト少将の分艦隊のワルキューレとほぼ同数の宙雷艇を繰り出しており、それが一気に襲いかかってきたのだ。

「雷撃艇部隊は攻撃を開始せよ!」

メルカッツ大将指揮下の元、メルカッツ艦隊所属の宙雷艇部隊は母艦から発進し、すでにファーレンハイト艦隊と交戦中の第4艦隊に襲い掛かる。
次々と雷撃艇の攻撃を受け艦艇が撃沈していく。第5集団所属の戦艦ネストルは正面の敵艦を砲撃していたところ、真下から雷撃艇の攻撃をうけ24発もの中性子弾頭を被弾、それらが艦内で全弾炸裂し乗員6
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