アスターテ星域会戦@
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あるはずだ。今回同盟が勝とうが負けようが、終わればまた元の平和な日々が訪れる事になるはずである。
(自由惑星同盟の1軍人としての立場から考えればこの上なくいい事ではあるがな…)
クロパチェクは心の中でつぶやくと、自分の仕事に取り掛かるべくヤンとラップに別れを告げて通信を切った。
「じゃあな、またパストーレ中将を説得してくる」
『ああ、…てくれ…"ガガッ"、がわる…くて…"ジジッ"』
ノイズ混じりの声を最後に二人の友人との通信は終了した。
「?、なぁナン技術少佐、さっき急に通信状態が悪くなったんだが通信機の故障か?」
「いえ、特に故障ではありませんが……」
聞かれたナンは首を傾げつつ答えた。
「しかし、妙ですね。さっきまで何の問題も無く通信出来ていたのに……」
「…なら敵だな」
クロパチェクはそう呟くとナン少佐に向きなおる。
「すぐに全艦隊に通達しろ、敵襲の可能性が高い」
「し、しかし司令官閣下のご裁可を得ずには…」
「問題ない、今から許可を得る」
「ですが……」
ナンが何か言おうとするのを無視してクロパチェクはナンの腕をつかんでパストーレの元へ向かう。
「閣下、至急お伝えしたい事があります!」
クロパチェクの報告を受けたパストーレの顔には困惑の表情が浮かんでいた。
「敵襲だと!?どういう事だ!?」
「はい、先程小官は第2・第6両艦隊の同僚と通信を行っていましたが、突如通信が妨害されました。恐らく敵軍による電波妨害ではないかと思われます」
「なんと……」
パストーレは信じられないという顔をした。
「本当なのかね?」
「はい、少なくとも私はそう思います」
「えぇと…、小官もクロパチェク大佐の意見に賛成であります。現に大佐殿が通信していた時は感度は良好でしたし、通信機に問題は見られませんでした」
「まさか、そんなことが…」
パストーレは考え込む。
「確かに可能性としてはあるかもしれない。だが、まだ確証がある訳ではないのだろ?」
「はい、しかし状況証拠から見てまず間違いないかと……」
「ふむ…いやしかし戦術理論的に考えればあり得ないことだ、普通はこのような状況では防御に徹するのが常識だ。それなのに攻撃してくるというのは…」
パストーレは腕組みをして考える。
「なにより帝国軍の各個撃破戦法はこちらの戦力集中を招くだけだ。それが分かっている以上帝国軍は我々に対して攻勢をかけるはずがない」
「しかし、帝国軍は我々よりはるかに優位に立っています。帝国軍が勝利を得るためには我々を各個撃破する以外に方法はありません。なぜなら帝国軍は総兵力こそ我々の2分の1ですが、個の数でみれば敵は2万隻なのに対して我々は1万半程度です。戦力比は帝国軍が圧
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