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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
GX編
第112話:目には見えずとも愛はある
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人の気持ちは俺も分かるから、今は耐えよう」
そういう意味では、一応この場に参加しているガルドも同様だった。彼の場合は、アルドの許可さえ出れば直ぐにでも戦いに参加できる。
問題はアルドがその許可をなかなか出さない事なのだが…………
「――――さてと」
徐に颯人が手をパンと叩く。その音に全員の視線がそちらに向いた。
「現状確認はこれでお終いかい、おっちゃん?」
「ん、そうだな。今共有できる状況はここまでか」
「んじゃ、次はあの子の事か?」
颯人の言うあの子……とは、先日の戦いでクリスと透に接触してきた少女・エルフナインの事だ。切歌と調に2人が救助された際、一緒に連れてこられたのである。
明らかにこの事態に関して何らかの情報を持っている様子だったし、何よりも色々と見てしまった彼女は例え無関係であったとしても放置する事は出来ない。
今、そのエルフナインが居る部屋に弦十郎を始めとしたS.O.N.G.の主だった面子が集まり事情を聞いていた。
「僕は、キャロルに命じられるまま、巨大装置の一部の建造に携わっていました」
決して広いとは言えない部屋に、エルフナインは当然の事として弦十郎に魔法使い3人に装者7人が集まる。どう考えても部屋の面積に対して人数が多すぎて、弦十郎にガルド、颯人の3人は部屋の入口から中の様子を見ていた。
「ある時アクセスしたデータベースより、この装置が世界をバラバラに解剖するものだと知ってしまい、目論見を阻止する為に逃げ出してきたのです」
「……世界をバラバラにとは、穏やかじゃねえな」
エルフナインの話を聞いて誰もが思った事を、クリスが代表して口にした。
「うん……それを可能にするのが錬金術です。ノイズのレシピを基に作られたアルカノイズを見れば分かるように、シンフォギアを始めとする万物を分解する力は既にあり、その力を世界規模に拡大するのが建造途中の巨大装置『チフォージュ・シャトー』になります」
何とも恐ろしい話だ。ノイズの攻撃にすら耐えるシンフォギアをも分解してしまう力を世界規模で使われたら、どれほどの被害になるか等想像もしたくない。
だがエルフナインの話には明らかに噛み合わない部分が存在していた。
「ちょい待ち。今万物を分解するって言ったが、なら何でアタシのガングニールは分解されなかったんだ? アタシのギアも翼と同じ攻撃を受けたんだぞ?」
「そ、それ、は…………」
どうやら奏のシンフォギアが分解されなかったのはエルフナインにとっても想定外の事であり、何と答えるべきか分からない様子で視線を彷徨わせていた。
答えに窮したエルフナインが黙ってしまった事で、その場に居心地の悪い沈黙が降りてきた。その沈黙を1人の女性が破った。
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