暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
GX編
第112話:目には見えずとも愛はある
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ィのお仕事ですよねぇ」

 青い少女――ガリィは芝居がかった仕草でその場を後にしようとする。その背に向け、玉座の少女がついでとばかりに声を掛けた。

「ついでにもう一仕事、熟してくると良い」
「俺も一緒に行こう。連中にはまだ戦いの場に出ていない魔法使いが居た筈だ。もしそいつが出てきた場合、その力も見ておきたい」
「ふむ……まぁそうだな。最悪でもガリィは守ってやれ、ハンス」
「了解、キャロル」

 少年と少女は互いをハンス、キャロルと呼び合い、ハンスは立ち上がるとガリィの傍へと向かう。

 揃ってその場を後にしようとするハンスとガリィ。その際、ガリィは後ろを振り返りキャロルの事を見た。

「そう言えばマスター? エルフナインは連中に保護されたみたいですよ?」
「把握している。何も心配はいらん。それよりガリィ、分かっているとは思うが……」
「わ〜かってますって。ハンスには手出ししたりしませんよ〜だ。ハンスはマスターのですものね〜」
「分かっているならばいい。さっさと行け」

 意味深な笑みを浮かべるガリィに対し、キャロルは次第に苛立ちを隠さず告げる。犬を追い払うように手を振ってさっさと行くように促すと、ガリィは態とらしく怖がるような素振りを見せハンスの腕に抱き着き引っ張っていく。

 2人の姿が消え、その場に残されたのはキャロルにレイア、ミカ、そして奏達と戦ったオートスコアラー・ファラのみ。

 空腹を抱えて座り込んでいるミカは別として、レイアとファラは2人を見送ると視線をキャロルの方へ向けた。

 直後、2人の視界を何かが通り過ぎる。視界を通り過ぎて行った物を目で追うと、その先ではガリィが立っていた台に突き刺さった一本のナイフが。

「〜〜〜〜〜〜〜〜!!」

 先程までとは打って変わって、キャロルは奥歯を噛みしめ怒りを押し殺すようにしながら台に刺さったナイフを見ている。状況から見て、キャロルがナイフを投げたようだ。

 それが分かっても、レイアとファラは何も言わなかった。ただ何も言わず、主の怒りが静まるを静かに待っていたのだった。





***




 時は少し遡り、S.O.N.G.の本部である潜水艦の発令所には颯人を始めとした魔法使い3人と、奏を始めとした装者7人が集まっていた。

 突如としてS.O.N.G.のメンバー達が突然の襲撃を受けた。しかも敵は錬金術と言う魔法と酷似した能力を駆使してくる。
 この事態に、弦十郎は海外で活動していた颯人・奏・翼・マリアらを招集し、今後の対策を練る事にしたのだ。

「魔法使いとシンフォギア装者勢揃い……とは言い難いのかもしれないな」

 集まった面子を前に、弦十郎は開口一番やや渋い顔でそう呟いた。それもその筈で、現在
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