第七十八話 6000年前の怨念
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ターだったりする。
このままではしておけない、とマクシミリアンは席を立った。
「それと、僕もこれより出陣する」
「ええっ!?」
マクシミリアンの発言に参謀Aが声を上げて驚いた。
「場違いな工芸品の武器が効かないのなら、魔法なら効果があるかもしれないし、あんな化け物を地上に出すわけには行かない。地下にいる内に退治するべきだ」
「ですが、先ほど我々に任せると仰ったばかりではございませんか」
参謀Aが、何とかマクシミリアンを留めようとするが、マクシミリアンは聞く耳を持たない。
「君達を信頼しているが状況が変わった。退治しようにも、100%魔法が通じるか分からないし、地下で大砲をぶっ放つ訳には行かないだろ?」
「おっしゃる通りでございますが……ああっ、王妃殿下!」
マクシミリアンの決定に参謀Aが苦慮していると、王妃カトレアがメイドコンビとミシェルを連れてやってきた。
「マクシミリアンさま。ルイズとアンリエッタは……」
「アンリエッタ達は救助され、現在地上を目指している」
「そうですか、良かった……」
カトレアはホッとした様に微笑んだ。
「だが、別の問題が浮上した。謎の化け物が現れんだ」
そう言ってマクシミリアンは、紙に描かれた巨大スライムの画像をカトレアに渡した。
「……このドロドロした物はなんですか?」
「地下迷宮で発見された巨大モンスターだ。報告では鋼鉄など触れるものは何でも溶かすそうだ」
「トリスタニアの地下にこんなモンスターが……」
「この化け物を地上に出すわけには行かない。僕はこれから地下迷宮に突入するつもりだ」
「マクシミリアンさま自らですか?」
「そのとおり」
参謀Aは、目立たないようにカトレアに近づいた。
ミシェルはカトレアと参謀Aとの間に割って入るが、カトレアは手を振ってそれを制した。
「王妃殿下、国王陛下とお止め下さい。陛下をお止め出来るのは王妃殿下のみでございます」
参謀Aがカトレアにマクシミリアンに止めるように乞うてきた。
もはやマクシミリアンを止められるのはカトレアだけだとこの場に居る全ての物が思った。
「後方でふんぞり返って、事の経過を見守るのが国王なら、自ら前線に立って国民を鼓舞するのも国王だ。それに、この程度の荒事、新世界で何度も体験してきたぞ」
「マクシミリアンさま……」
カトレアは少し俯いて考え事をすると、答えが決まったのかスッとマクシミリアンの方を見た。
「わたしも連れて行ってください!」
「ええぇぇぇ〜〜〜〜っ!?」
参謀Aは地球で超有名な某絵画の様な叫び声を上げた。
これぞ夫婦の阿吽の呼吸か、カトレアも一緒に地
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