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レーヴァティン
第二百四十九話 全土に道と港をその五

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「絶対にだ」
「させんのう」
「煙草も害だが」 
 それでもというのだ。
「薬はな」
「もっと恐ろしいぜよ」
「麻薬というたいが」
 香織が目を怒らせて述べた。
「魔薬たい」
「まさにそうだな」
 英雄もその言葉を否定しなかった。
「手を出すとな」
「酒や煙草、博打に色も恐ろしかたいが」
「麻薬はそれ以上だ」
「身も心もぼろぼろになってたい」
「破滅する、この世界にも阿片がありな」
 この麻薬がというのだ。
「より酷いものもある」
「コカインもあるとよ」
「ヒロポンもだな」 
 即ち覚醒剤もというのだ。
「そうだな」
「どれも恐ろしかものたい」
「手を出せば破滅しかない」
「そんなものたい」
「だからだ」 
 そのことが明確だからだというのだ。
「絶対にだ」
「許さんたい」
「幕府もそうしているしな」
「西の浮島の帝国もたい」
「これは当然のことだ」
 まさにというのだ。
「麻薬なぞ許すとな」
「民がボロボロになってない」
「国も滅ぶ」
「そうなるたい」
「酒に溺れるよりもだ」
 それ以上にというのだ。
「麻薬はな」
「恐ろしかたい」
「だからさせないしだ」
「若し手を出せばたい」
「売っても使ってもな」
「厳罰たい」
「麻薬に殺しに偽金はだ」
 この三つはというのだ。
「俺としてはだ」
「許せんたいな」
「イエロージャーナリズムと共にだ」 
「そうたいな」
「この四つを放っておくとだ」
「まさに国が滅ぶたい」
「偽金が出回れば経済は成り立たない」
 そうなるというのだ。
「悪貨は良貨を駆逐するというが」
「偽金が出回るとたい」
「物価もおかしくなりな」
「貨幣経済が成り立たなくなるとよ」
「そうなるからな」
 このことは歴史にもある、中国南北朝の梁は銅貨が少なくなり貨幣を鉄に換えた、すると忽ちのうちに鉄の贋金が流行り経済は崩壊した。
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