第二章
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「グループの関連企業で赤字になっているものはだよ」
「全部潰して」
「そこで働いている人達もね」
「どうとでもなれですね」
「そんな人だからね」
「生きものもですね」
「そうだよ、そうするのもね」
そこまで酷いことをする理由はといいますと。
「自分の会社の中での実績の為だよ」
「あくまで自分の為ですね」
「沢山の社員の人達を放り出してね」
「生きものも皆ですね」
「殺してしまえだったからね」
「だからうちで、ですね」
「皆引き取ったんだ」
そうしたとです、園長さんは楽しく遊ぶ狐達を見つつ飼育係の人にお話をします。
「こちらでね」
「余裕もありましたし」
「そうだよ、しかしね」
「世の中そんな人もいますね」
「自分の為に他の命はどうなってもいい」
「死んでもいい」
「平気でそう考えている人がいるんだ」
こうお話するのでした。
「本当にね」
「そうでしたね」
「そう、けれどね」
「それでもですね」
「そうした話があったら出来る限りね」
「殺されそうとしている命を救うべきですね」
「そうだよ、命は同じだよ」
まさにというのです。
「だからこそだよ」
「その命を守る為に」
「今回僕達は動いたし」
「またこうしたことがあれば」
「出来る限りにしても」
それでもというのです。
「頑張って行こう」
「打てる手は全部打って」
「少しでも多くの命を救っていこう」
「わかりました、ただそのとんでもない社長の会社は先がないですね」
飼育係の人は難しいお顔で言いました。
「命のことを何とも思わない様だと」
「全くだね、それで何千億も赤字の何とか村を中心の一つにするんだから」
「どうにもならないですね」
「その会社はお先真っ暗だよ」
「間違いなくそうですね」
楽しく遊ぶ狐の子供達を見てお話するのでした、やがてそこに雪が降って彼等は今度はその雪を見てはしゃぎました、彼等はとても幸せでしたが。
やがてのぶ達がかつていた奈良の動物園を持っていた会社が社長のとんでもない経営のせいで大変なことになりました、園長と飼育係の人はやはりそうなったかと思いました。ですがさぶはこの時お父さんとお母さんに言われました。
「今日もお兄さんお姉さん達と一緒に遊ぶんだぞ」
「のぶ君達ともそうしなさい」
「うん、そうするよ」
さぶは笑顔で応えてでした。
今日も楽しく遊びました、彼も他の子狐達もとても幸せでした。
幸せな子狐達 完
2022・5・18
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