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崩壊した世界で刑部姫とこの先生きのこるにはどうしたらいいですか?
ほんへ
始まりの章-世界は終わった、しかし物語はここから始まる-
多忙探偵
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「おめでとさん。これでアンタも立派なマスターだ。」
「…!」

いきなり手に入ったサーヴァントに男は驚きを隠せない。
しかし次には下卑た笑みの顔へと変わり、

「へへ…へへへ…!本当はアルトリアが欲しかったがこの際この雑魚でもいいや…!オラ!俺が新たなマスターだ!!こっち来やがれ!!」

そうやって拳銃を俺に向けたままおっきーに吠える。
いやしかしまぁなんというか馬鹿というか、
こいつは悪人にもなりきれないみたいだ。

「オラ!返してやるよ!!」

人質を解放し、背中を蹴って突き飛ばす。
本当に悪いやつなら、約束は守んないし女の子は未だに腕の中だったろう。
素直…いや、馬鹿というのだろう。

「今だおっきー!!!」

俺が咄嗟についた嘘を、完璧に信じ込んでるんだからな!!

「なっ!!」

俺の声と共におっきーが折り紙の蝙蝠を飛ばす。
蝙蝠は男の手を切りつけ、奴は痛みから拳銃を落としてしまった。

「し、しまっ…」

時すでに遅し。
人質も保護され、武器も落とす。
すかさず俺は全力のスライディングをかまして拳銃をあさっての方向へと蹴飛ばした。

さて、こうなればもう…

「ひ…ひぃっ!!」

あとは他のお客様方のサーヴァントが何とかしてくれる。
今まで手が出せなかったのは人質がいたからだ。
それに例え拳銃持ってようが、英霊にとっちゃちょっと速い鉛玉が出せる程度の玩具だろうよ。

「俺だって…俺だってサーヴァントが欲しかったんだ!!なのにどうしてお前らばっかりぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」

ジリジリと近付くサーヴァント達。
男は最後にそう嘆き、適度に痛めつけられ外へと放り出されたのだった。


?


「にしてもおっきー、良くわかったな。」


それから数時間後。
俺達はこのホテル最上階の1番イイ部屋にて寛いでいた。
なんでも騒動を解決してくれたお礼として、最上階の部屋をタダで貸してくれるとのこと。
いやーいいね。至れり尽くせりだ。

バスローブに身を包み、革のソファーでふんぞり返ってぶどうジュースを飲みながら眺める景色は最高だぜ。
ふはは下で働く愚民共よ。頑張っているかな?

「当然じゃん。だって姫はまーちゃんのサーヴァントだし?」

そんな俺の隣に座り、寄り添うのはおっきー。
やば…バスローブの破壊力すっご…。

さて、今こうして話しているのはあの時のことだ。
俺はあいつにおっきーをくれてやると言ったが、あれは勿論嘘。
ハッタリかまして隙を見せてもらおうとしたんだよ。
で、テンパってたが少し目を合わせたらおっきーはそれを超速理解。
作戦に応じてくれたわけだ。

「でもよ、早漏は言い過ぎだろ。」
「えーだって、
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