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崩壊した世界で刑部姫とこの先生きのこるにはどうしたらいいですか?
ほんへ
始まりの章-世界は終わった、しかし物語はここから始まる-
多忙探偵
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す…!よもやワイバーン達を一網打尽にするなんて…!!」

ここら辺の自警団をまとめているサーヴァント、蘭陵王から礼を言われる。
なんでもこのホテル周囲を守ることに手一杯でどうにも出来なかったらしい。
猫の手も借りたいこの状況、手を差し伸べたのはこの探偵というわけだ。

さて、依頼はこれで終わりじゃない。


「あっぶねぇ!!死ぬぞ俺!!」

ホテルからやや離れたところにある崖。
そこにしか生えないと言われる約束を取ってきて欲しいとの依頼だった。
で、命綱をおっきーに託し、今必死に薬草に手を伸ばしているのはなんと俺。
こんなのおっきーの折り紙に任せて取らせればいいじゃんと想うが、なんとこいつ、さっきのワイバーン討伐で魔力を使い果たしたとのこと。

じゃあ明日やればいいじゃん。と思うやつがいるかもしれないが明日やろうは馬鹿野郎なのだ。

薬草を届けるのは早ければ早いほどいい。その分報酬も弾むよと依頼主からは言われている。
つまり、逆に言えば日にちが経てば経つほど報酬額が減ってしまうといわけだ。
そんなのごめんだ。一日でも夢の引きこもり生活を実現させるために俺は当日届けることにした。
そんなわけで俺は今、命の危機に瀕しつつあるというわけだ。


「とれたァ!!おっきー!!引っ張ってくれ!!」

崖の底から吹き上げる突風に身体を揺られながら、なんとか俺は薬草を採取。
それからおっきーに引き上げてもらい、なんとか依頼は達成された。
されたのだが、

「いやぁありがとう!!まさか本当に持ってきてくれるとは思わなかったよ!!」

依頼主である魔法薬ショップの店主、キルケーの元へ持っていき、報酬として渡されたのは謎の鍋。
とても重い。蓋を開けてみればお粥のような何かが入っていた。

「なにこれ…?」
「何って…キュケオーンに決まってるじゃないか。ふふ!」

誇らしげに言われても困る。
あんなに命を張った対価が、この寸胴いっぱいの麦粥だァ?
ふざけんじゃねぇ金を寄越せ金を。
ここで魔法薬ショップ開いてんだ。それなりに持ってんだろクソボケが!
なんて言ってやりたいが、ここは我慢だ我慢。


そして次の依頼。

「くらえ!ライダーキック!!」
「いっっっった!!!!」

次は別に命の危機にも遭うような危険なものでは無い。
ものでは無いのだが、肉体的にかなり堪えるものだった。

「お兄ちゃんアナザーダブルな!!」
「なにそれしらない。」
「オラァしねェ!!」

今俺がいるのは孤児院。
親を失った子供達を施設に置いているのだが、そこで頼まれたのはしばらく子供たちの面倒、および遊び相手になって欲しいとの事。
まぁ男の子は元気がありふれてるわ。
仮面ライダーごっこしよう
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