第67話 新たな物語の始まり
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バンお仕事をこなしていくからね」
「頼もしい限りですね、いまだに遊撃士の人手不足は解消されていないので頼りにさせていただきます」
遊撃士は憧れる人も多い仕事だが実際は荷物運びや人探し、住民の仕事の手伝いなど雑用がメインなのでカッコいいと思われる要因である魔物退治はベテランが当たることが多い。だから新人は現実と理想との違いに遊撃士を辞めてしまう事があるらしい。それで人手不足らしいんだ。
「そういえばエルナンさん、例の組織について何か聞いていないですか?」
「今のところは目立った話は聞いていませんね。ただここ一か月の間奇妙な事が起きているんです」
俺はエルナンさんに結社について聞いてみると、奇妙な事が起きていると彼は答えた。
「奇妙なことって?」
「例えば各地に生息していた魔獣の生息が変化していたり現存していた大型魔獣が強化されていたりと……幸いまだ人的な被害は出ていませんがそれも時間の問題でしょうね」
「新たな魔獣の出現に魔獣の強化……これも結社の仕業かしら?」
「そう決めつけるには情報が足りていませんね……唯この一か月の間で何かが確実に変化しています」
フィーが首を傾げて質問するとエルナンさんが魔獣の生息地が変化していたり強くなったことを教えてくれた。エステルは結社の仕業かと言うがこの時点ではまだ分からないな。
「遊撃士協会としても放っておけない案件です、既に調査を開始しています。それでエステルさん達にもその調査に協力していただきたいのです」
「調査って何をすればいいの?」
「それは『身喰らう蛇』の調査です」
『ッ!?』
身喰らう蛇……その名前が出た事で俺達に緊張が走った。
「とは言っても結社を直接調べる訳じゃありません、なにせ遊撃士協会でもその存在は噂程度しか確認できていませんから。しかし前回のクーデター事件にかかわっていた可能性が高い以上今回の異変も全く関係がないとは言えません……ですのでエステルさん達には各地を回って頂き仕事をしながら結社の動向を調べてほしいんです」
「地味だけど大事な仕事だね。情報は何よりの武器だし」
エルナンさんの説明にフィーも頷いた。まず情報を集めないことには何もできないからな、こういった地道な活動は目立たないがとても大事な仕事だ。
猟兵の仕事に情報を集めるのを専門とする人がいるがまあ地味だ、でもその人たちのお蔭で俺達は安心して仕事が出来るしな。
「既にシェラザードさんとアガットさんも各地を回って情報を調べてもらっています」
「ならあたし達は二人と合流するって事?」
「いえ本来ならどちらかと合流して行動してもらおうと思いましたが協力員としてリィンさんとフィーさんもいます。ですのでエステルさ
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