スワンプマン
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さやかの疑問に答えず、両手を宝石に沿える。その正体を、まどかは知っていた。
そして、
すると、彼女の宝石から、紫の光が溢れ出した。
それは瞬時にほむらの私服を包み、その内容を変質させていく。
白と紫を基調とした、静かな暗く、際立った姿に。
「そ、それってもしかして……魔法少女……!?」
さやかが、自らその単語を口にした。
すると、まどかとほむらが同時に彼女の顔を見る。
「さやかちゃん……魔法少女のこと、知ってるの?」
「知ってるって……」
魔法少女。
無数の少女たちが夢見る響きのそれ。だが、現実に存在する魔法少女は、まどかが知る限り限りなく不吉なものだった。
聖杯戦争の監督役である妖精、キュゥべえ。それが、見込みがある少女の願いと引き換えに託す使命だった。
ほむらが魔法少女に変身した直後、ゴングリーが再び迫る。
だが、ほむらは軽々しい動きで上空へジャンプ。そのままゴングリーの頭上へ移動した。新たにほむらが武装したマシンガンが火を噴き、ゴングリーに銃弾の雨を降らせる。
悲鳴を上げたゴングリー。
さらに、さやかも動く。レイピアをさらに左手にも握り、交差させる。水しぶきが舞い、それが鋭い弓矢となり、ゴングリーの体に突き刺さっていく。
「やるじゃん、転校生!」
さらに、怯んだ隙に、さやかが接近戦を挑んでいく。二本のレイピアで、踊るように回転。水滴一つ一つが意思を持つかのように動き、ゴングリーの体に火花を散らしていく。
さらに、追撃。
木々を飛び交うほむらが、ゴングリーの背後に飛び降りる。さらに、両手に備える銃口から金属の銃弾が放たれた。
だが。
ゴングリーの死角が動く。後頭部が口のように開き、その中から飛んできた触手には、流石のほむらも対応できない。
「ぐっ……!」
首を絞め上げられ、ほむらは呻き声を上げる。
「転校生!」
ほむらに気を取られている内に、ゴングリーが触手を発射する。
さやかを殴り飛ばした触手は、さらにほむらの体を締め上げていく。
「ぐっ……」
「ほむらちゃん!」
「……仕方ないか」
さやかはレイピアを構え、呟いた。
なにを、とまどかが問いただす時間はない。
「美樹……さやか……?」
その動きには、流石のほむらも目を丸くする。
水を放ったさやかは、レイピアを振り下ろした。
そして。
さやかの顔に、青い影が浮かび上がる。
それはすぐさまさやかの全身へ走り、その体を変化させていく。
まどかが見慣れた私服は、水を思わせる美しく、初めて見る青いドレスへ。その背中に纏われる海の色をしたマントとともに、その顔は三つの目を持つ怪物へ変貌していく。
やがて、深淵の海底より現れ
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