スワンプマン
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に響き渡る発砲音。
ゴングリーの頭を弾き飛ばす銃弾。バランスを崩して横転した巨体からは、無数の土煙が舞い上がり、まどかとさやかを飲み込んだ。
そして、土煙が収まったとき。
起き上がったゴングリーとまどかたちの間に、黒い姿の少女の姿があった。
「ほむらちゃん……」
髪を靡かせる少女。
暁美ほむら。まどかのクラスメイトにして、見滝原での戦いに参加している魔法少女であった。
「転校生!?」
「……美樹さやか……」
長い髪の合間から、ほむらの冷たい目がさやかを見返す。
彼女は目を細めて、さやかが握るレイピアを見下ろしていたが、やがて鼻を鳴らした。
「まどかを連れて、去りなさい」
「あんたはどうするの? ってか、なんでこんな絶妙なタイミングで出てきたの!? 狙ってたでしょ! 絶対まどかをストーキングしてそれっぽいタイミングを狙ってたでしょ! って危ない!」
さやかが、レイピアを投影した。
水でできた細い刃は、そのままほむらの目前を通過。
ゴングリーの触手、その一本を木に磔にした。
「……美樹さやか。貴女、一体……?」
「色々聞きたいのはこっちも何だけど」
さやかはほむらと向かい合う。
ほむらはさやかの右腕を見下ろし、彼女が握る水のレイピアを睨んだ。そして、彼女はやがてさやかの右手の甲にも注目しているように見える。
「貴女……まさかと思うけど、キュゥべえと……」
「キュゥべえ……ああ、あの白い怪しい奴ね」
キュゥべえという名前に、さやかは即座に対応した。
ほむらと同様、まどかは驚く。
キュゥべえ。かつて、まどかをほむらと同じ魔法少女に誘惑した白い妖精であり、ハルトを聖杯戦争に引きこんだ元凶でもある。
だが、さやかは首を振った。
「いやいや。あんな胡散臭さ満々の奴の話なんか聞くわけないじゃん」
「……確か、上条恭介は亡くなってたわよね?」
「……それがどうかした?」
ほむらは訝し気な表情をした。
「そんな願いがあるのに……本当にキュゥべえの誘惑に乗らなかったの?」
「ふ、二人とも前!」
その事態に気付いたのは、まどかだけ。
もう目と鼻の先に迫ってきていたゴングリーその大き目な質量が、三人を押しつぶそうとしてきたのだ。
「ちっ!」
ほむらは悲鳴を上げることなく、どこからか手榴弾を取り出した。投影された深緑色の兵器は、ゴングリーの体にぶつかるとともに爆発。その巨体を遠ざけた。
「すご……! あんた、そんな物騒なもんどこから調達してるわけ?」
だがほむらはさやかの声には応えず、ポケットに手を入れる。
やがて彼女は、ポケットの中から黒い宝石を取り出した。
「何あれ?」
ほむらは
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