第一章
[2]次話
反面教師は嫌われる
ふわりのかつての飼い主達だった百田家の近くにある小学校では命の素晴らしさを教えていた、それは一年生の教室でも同じで。
若い女性の先生が生徒達に言っていた。
「どんな生きものも人間と同じです」
「命があるんですね」
「犬や猫にも」
「そして虫にも」
「はい、ですから」
それ故にというのだ。
「どんな命も大切にしなくてはいけないです」
「だからですね」
「お家のペットも大事にしないといけないですね」
「うちのジョンも」
「タマもですね」
「そうです、ましてやペットは家族です」
先生は生徒達に確かな声で話した。
「ですから」
「それで、ですね」
「大事にして」
「そして一緒にいないといけないですね」
「間違っても邪魔だとかいらないと思ってです」
そうしてというのだ。
「捨てないことです」
「先生、それじゃあ」
生徒の一人が手を挙げて先生に聞いてきた。
「百田さんみたいなことは駄目ですね」
「はい、駄目です」
先生はすぐに答えた。
「あのワンちゃんを保健所に捨てたお家ですね」
「鳴き声が五月蠅いとかもういらないとか言って」
「はい、絶対に駄目です」
先生はまた答えた。
「何があっても」
「そうなんですね」
「またお話しますが生きものには命があります」
「どんな生きものにもですね」
「ですから」
それが為にというのだ。
「あの人達みたいなことはです」
「したら駄目ですね」
「何があってもしたらいけないです」
こう言うのだった。
「ああしたことをすことは悪いことです」
「じゃああの人達は悪い人達なんですね」
「そうです、悪いことをしたらです」
先生は生徒にさらに話した。
「悪い人になります」
「そうですね」
「皆悪いことをして悪い人になってはいけないですよ」
「わかりました」
生徒達は素直に答えた、そうしてだった。
皆で命を大切にしようと誓いあった、そのうえで。
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