暁 〜小説投稿サイト〜
俺様勇者と武闘家日記
第2部
スー
スー族の里
[4/4]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
のかもしれない。それに最年長のアナックさんですら、年の割に筋肉質な体つきをしていた。ユウリが腕を振りほどけなかったのも、きっとここの人たち特有の体格だからなのだろう。
 なんて二人で勝手にエドさんのことを予想し合っていると、先を歩いていたジョナスが急に立ち止まった。
「ここ、エドのいる家」
『え!?』
 そこは、どうみても家屋というより、馬小屋だった。建物の外には干し草が積み上げられており、柵もある。
「おい。そっちは馬小屋だぞ。勘違いしてるんじゃないのか?」
 ユウリも疑問を持っていたらしく、ジョナスに問いかける。
「ここ、エドの家。今、エド呼ぶ」
 するとジョナスは、なんの迷いもなくそこに入ったではないか。ほどなく、馬の嘶く音が聞こえてくる。
「え? 大丈夫なのかな、ジョナス」
 色んな意味で心配になった私は、ひょいと入り口から顔を覗き込んでみた。
「ヒヒーン!!」
「きゃあっ!?」
 馬の嘶きと共に、突然馬の顔が私に向かって迫ってきたので、すんでのところでかわした。
「急に顔出す、危ない!」
 ジョナスに大声で注意されてびっくりするも、さらに驚くことが目の前で起きた。
「いきなり顔を出すなんて、危険ですよ、お嬢さん」
 ん? 今のは一体誰の声? と、きょろきょろと辺りを見回す。
「申し遅れました、私は喋る馬のエド。私に何か尋ねたいことがあるとお聞きしたのですが?」
『ええええっっっ!!??』
 なんと、私たちが尋ねる相手というのは人ではなく、人の言葉を話す、白く美しい毛並みの馬だったのだ。


[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ