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竜のもうひとつの瞳
第七十六話
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 「小十郎の仕事は政宗様の背中を守ること。私の仕事は、皆を無事に家に帰すこと。
こんな茶番劇で命落とされたら連中に申し訳が立たないわ」

 「小夜さん……」

 慶次の顔を見て私は静かに頷いた。慶次も力強く笑って、頷き返す。

 「かすが、状況はかなり深刻だから越後に戻って魔王復活に備えてもらって。私達は関ヶ原に向かって戦を止める。……雑賀衆は?」

 「我らも行こう。豊臣と契約を結んだが、これは明らかな契約違反だ。
その礼は、きちんとしなければならない。それに魔王が復活するのならば、止めに行かねば」

 これで話は決まった。後は皆揃って関ヶ原の戦いに乱入するだけだ。

 「あ、そうだ。かすが、佐助なんだけど……」

 他の皆には聞こえないようにぼそぼそと話をする。かすがは私の話を聞いて、眉間に皺を寄せて顔を真っ赤にした。

 「あ、あの男……!! わ、私をそんな目で……!!」

 一体何を言ったんだって目で周りは見てるけど、これで私の佐助への仕置きは完了しました。
次かすがに会った時は、きっとゴキブリを見るような目で見られるだろうねっ、てへ。

 かすがが涙目で去っていったのを見送った後、私達は大阪城から馬を拝借して関ヶ原へと向かった。

 こんな茶番劇、全部叩き崩して魔王復活も阻止してやる!
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