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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
GX編
第107話:奇跡を手にした者達
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おかしいのか、注目されながら笑い続ける響の姿に颯人達は首を傾げる。
「おかしなとこでもぶつけたか?」
「……おい颯人、止めてやれ」
「え、俺!? 何が!?」
「お前が響を魔法で擽ったりしてるんじゃないのか?」
「してねぇよ!? 魔力限界だって言ったろ!」
「でもペテン師なら……」
「TPOくらい弁えますぅ!!」
「すみません。私もちょっと疑ってました」
透以外の全員から疑われた颯人だったが、真実は響自身の口から告げられた。
「違う、違うんです。私……シンフォギアを纏える奇跡が、嬉しいんです!」
その答えに、全員が思わず笑みを浮かべた。
何と言うか本当に、響らしい。
「お前、本当の馬鹿だな」
「その奇跡は、響ちゃんが自分で掴んだ奇跡だ。誇りなよ?」
「はい!」
こうしてシャトルの落下と言う大惨事は防がれた。
そしてこの一件を機に、特異災害対策機動部二課は正式に国連管轄下の組織――その名も超常災害対策機動部タスクフォース、通称『S.O.N.G.』として再編され、世界中の災害に派遣される事となる。
これによって颯人達は、シンフォギアや魔法の力をより多くの人々を助ける事に使う事が出来るようになった。
それはつまり、世界中で活動するジェネシスとの戦いが更に激化する可能性もあるという事を示しているのだった。
「…………フン。S.O.N.G.、ねぇ」
暗い室内で、ワイズマンが椅子に腰掛け魔法で投影した景色を見ていた。その全てに颯人や奏らの内誰かが映っており、シンフォギアや魔法使いが人命救助に勤しんでいるのが分かった。
暫くそれらを眺めていたワイズマンだが、唐突にそれらの景色を消した。
「下らん連中だ。それに、邪魔だな」
「如何なさいますか?」
どこか忌々しいと言いたげなワイズマンの言葉に、女性が問い掛けた。
女性の問い掛けに、ワイズマンは暫し思案して答えた。
「確か……”彼女”がそろそろ動く頃だったな?」
「はい。探った限り、大方の準備を終えたそうです」
「よし。では彼女を少しばかり手伝ってあげよう。作戦などは君に一任するから、精々頑張ってくれ――――――
――――メデューサ」
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