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『外伝:青』崩壊した世界に来たけど僕はここでもお栄ちゃんにいじめられる
返り討ちにあってしまった話
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憶も戻った事だしめでたしめでたし!あたしは帰るね!ばいばーい!」

覚束無い足取りでなんとか立ち上がり、服をまとって愛嬌たっぷりのスマイルで手を振って別れを告げる。
うん、これでいい。終わりよければすべてよしなんて言うもんね。
ハッピーエンドで良かったね



















「どこへ、行こうとしてるのかしら?」
「ふぇ?」

次の瞬間、足に何かヌルヌルとしたものが巻き付き、凄まじい力で引っ張られる。
足元を見ればそれは触手。吸盤の並んだ蛸足。
今ほとんどの力を使えない。
ただされるがまま、逆さ吊りになってしまった。

「な、なんでぇ!?今すごくいい感じに終わりそうだったのに!!」
「だめよ。悪いことをしたらおしおきを受けなきゃ。」

スカートをおさえ、北斎に叫ぶ。
しかしこの触手の主は彼女じゃなかった。

「こんにちは。フォーリナー楊貴妃さん。ずっと前から舞さんを観測(みて)たみたいだけど、舞さんはお栄さんの所有物(モノ)なの。泥棒は良くないわ…。」
「…!」

舞様の…マイマイの連れているもう1人のサーヴァント。
あたしと同じフォーリナークラスのアビゲイルだった。

「ほぉ、楊貴妃!あの世界三大美女の!」

真名を知るなり、北斎は顔を輝かせ紙と筆を取り出した。
そうだ。彼女はれっきとした絵描き。きっと描かせろと頼み込んでくるはず。
なら、描かせる代わりに助けて欲しいと取引をもちかければ…。

「じゃああびい、楊貴妃殿を触手でブチ犯しとくれ。」




……

…え?いまなんて?

「ええ、わかったわ。」
「えっ、ま、待って!待ってください!!」
「あ、それとついでにマイも頼むヨ。」
「!!!???」

ブチ犯す?あたしを?楊貴妃を?
絵を描くんじゃなかったの?

「あの楊貴妃殿が蛸足に犯されるサマを拝めて絵で描けるんだ。こいつァ二度とねぇ機会だからナァ!」
「お仕置きも出来てお栄さんも絵が描ける。一石二鳥ね。」

そうやって笑顔で仲睦まじく話している2人だけども、話している内容は恐ろしいこと極まりない。

「ひ、ひいぃぃっ!!」

宙吊りのあたしにうねうねと迫る触手。
そして隣には

「何で僕もなの!?僕拐われてたんだよ!?ねぇお栄ちゃん!!アビー!!」
「おれを覚えててくれたとはいえ、簡単に楊貴妃殿に堕とされてたんだ。飼い主としてそんなダメ犬にしつけた覚えはねぇんだけどナァ…ってなわけでマイもお仕置きサ?」

何故かお仕置きされるマイマイ。

「さぁ、お仕置きの時間よ…?」
「いや…たすけ」

アビゲイルが掲げた手を振り下ろしたと同時に、
触手が一斉に群がってきた
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