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『外伝:青』崩壊した世界に来たけど僕はここでもお栄ちゃんにいじめられる
返り討ちにあってしまった話
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に危ない目だ。
下手すれば殺られる。
ここは愛嬌を振りまいてうまく誤魔化して…
「…マイ。」
「?」
「犯せ。」
「えっ!?わ、わわわわ!!待って!!待ってください!!全部話します!!話しますからぁ!!!」
……数分後
「なるほど。人のますたあ手篭めにして赤ん坊みたいにあやしてやろうと。」
「…ごめんなさい。」
慌てて言い訳を述べた。包み隠さず全部話した
北斎は怖い顔のまま、腕組みをしてこちらを見下ろしてただずっと黙って聞いていた。
説明していた際、生きた心地がしなかったし時間も無限に感じられた。
「しかしマイは赤ん坊じゃなく仔犬になったと。」
「はい、そうなんです…。今思えばそこから全てが狂ったんじゃないかと…。」
「なに被害者ぶってんだ…。」
北斎はしゃがみ、舞様を撫でる。
その際、舞様はとびかからない。襲いかかろうともしない。
「わう」
「おーよしよし。」
唸らないし吠えないし、本当に躾の行き届いた忠犬っぷりを私に見せつけた。
「おれに関する記憶もない。人間として備わってる理性もない。だったらこれはなんだと言やぁ、本当に”身体に染み付いちまってる”のかもナァ?」
観測
(
みて
)
いたから分かる。
彼は今日までこうして、以前居た世界でも葛飾北斎から”躾”をされてきた。
犬らしく振る舞うこと、葛飾北斎は絶対的なご主人様であること。
だから、彼は理性と記憶を焼かれて犬同然になったし、飼い主のことは忘れなかった。
そしてその飼い主からもらったもの、主従の証である”首輪”は最高の宝物。
奪う者がいるなら、容赦なんてしない。
「さて、それじゃあ人間に戻ろうか、マゾ犬。」
「えっ、どうやって…」
彼はもう何もかもを焼かれている。
煤となったものはもう、元には戻らない。
なのに北斎はさも当然のようにそういい、手に取った筆で舞様の額をとん、とつついた。
すると
「…。」
「おはよう、マイ。」
おすわりの体制からあひる座りになり、舞様は目をぱちくりさせ、北斎をゆっくりと見上げる。
「お栄ちゃん…?」
「心の底から犬になった気分はどうだった?」
「そっか…僕…確かユゥユゥに…!」
人間らしい仕草。そして人語もなんの問題もなく話せている。
まさか、あの一瞬で葛城舞の全ての記憶を復元したとでも…?
「ユゥユゥ!その格好はどうしたの!?」
「マイマイがやったんですぅ!!ばかぁ!!」
振り返り、犯された本人に心配されるのはあまりいい気持ちがしない。
ともかく、このまま舞様に犯されるという恐れは消えた。
作戦は失敗に終わってしまったけれどしょうがない。
また改めて来るとしよう。
「それじゃあ、マイマイの記
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