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『外伝:青』崩壊した世界に来たけど僕はここでもお栄ちゃんにいじめられる
返り討ちにあってしまった話
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「ああ、そうなんだ。電話に出られねぇくらい具合が悪くてナ。今日は休ませてもらっていいかい?」


夕暮れ。
マイの働いている酒飲み処、『蜘蛛の糸』に電話をかけ、今日はマイは休むと伝える。
店のお偉いさんはマイが言っていた通り優しく、理由については詳しく聞かずゆっくり休めと言われた。

「さて…。」

受話器を戻し、振り返る。

「…。」

そこにいるのはそふぁに寝転がったマイ。
ただ寝ているのならいい。しかし、一向に起きないときた。

「おーい、仕事休み入れといたぞー。」

ゆすっても、耳のそばで大きめの声で呼んでも、乳首やちんちんいじめても、果てはあなるにでぃるどぶち込んでも全く起きない。
マイは1度寝たら中々起きないのは昔から知ってるが、めざましが鳴っても起きないとはどういうことだろうか?

こうして起きなかったのは、あびいに色々やられた時がそうだったが…

……。
いや、待て
また”ソレ”か?
そう思った時だ。

「お栄さん!!大変!大変なの!!」
「お。」

噂をすればなんとやら、
どこからともなく、大層慌てた様子であびいがやってきた。

「大変ってなんだい?こちとらマイが起きなくて一大事なんだ。」
「それよ!舞さんが起きないことに関係するの!!ともかく着いてきて!!」

マイが起きない。
そう伝えるとあびいは説明する間も惜しいのか、おれの手を引っ張って”跳んだ”

「…。」

気がつけばそこは夢の世界。
時空間を自在に行き来できるあびいにとって、夢と現実を超えるなんざ朝飯前だ。
おれ?おれはどうするのかって?
おれァマイのさあばんとだ。
ますたあの夢にお邪魔するくらい、別にできないことじゃねぇヨ。

「ほら見てお栄さん!知らない間に”アレ”が建ってたの!」
「ホー、ありゃ随分と立派な宮殿サァ。」

あびいが指さした先にあるのはなんとも豪華絢爛な宮殿。
マイの気配はそこからする。なら、行くしかねぇ。

「気をつけてお栄さん!そこには門番が…!」
「門番だァ?」

ずかずかと入り込もうとしたおれにあびいがそう警告してくれる。
すると突然、青い炎がたちのぼる。
何事かと思えば人型を形作り、複数のそれがゆらゆらとゆらめきながらおれを囲んだ。

「へぇ、そう簡単には通さねぇってのかい?」

人型の炎は何も答えない。
ただ、俺の言ったことを肯定するように頭の部分がゆらめいた。

「じゃあ、火消しをしてから通らせてもらうヨ!!」



?


数分前…。

煌びやかな宮殿。青い炎をゆらめかせる炎の精こと私の召使い達。
豪華絢爛な場所と言えど、これは全て私の望むものには程遠い。
しかし、今手に入った。
私の望む
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