206 海上の撤退戦
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さえ苦戦を強いられている状態であるのに無理な注文と思いながらも奪い返さなければという使命を持った。
戦争主義の世界の本拠地の海辺に剣奪還班は集合していた。ゆりは三河口から剣の奪還の報告を受けた後、政美の能力で海辺へ瞬間移動してい貰っていたのだった。
「マリエルちゃん、健ちゃんを豆の木から出してあげて」
「はい」
マリエルは本から豆を出し、豆の木の巨人が三河口を掴んで降りてきた。
「ありがとう、巨人。戻っていいわよ」
「了解」
巨人は木の上にある家へと戻り、豆の木は元の豆に戻った。マリエルはそれを本に戻した。
「おう、これが例の剣やな。あの時、広島から取られたちう」
鯉沢は三河口が持つ剣に顔を近づけた。
「さて、ブランデー・ナン。これからどう戻るか何か策は?」
ゆりはブランデー・ナンに質問した。
「はて、奴らはその剣を狙って追撃ちや迎撃を仕掛けてくる。さっきの花沢咲菜・マリエルの本を使ったやり方を二度使うのでは攻略されやすい。海を行く者と徳林奏子の羽衣で空を移動する者で二手に別れた方が良い。海を行く者でクイーン・ベスに加勢するのだ」
「了解。それじゃ、奏子ちゃんと濃藤君と健ちゃん、三人は羽衣で先に行きなさい。濃藤君の剣で羽衣や剣の気配を消すようにするのよ」
「はい」
奏子は羽衣を広げ、三河口と濃藤は奏子と共にその上に乗った。
「それじゃ、先に失礼します」
「無事を祈るわ」
三人は海の上空へと飛んで行った。濃藤が運命の剣を羽衣に刺した為か、すぐに姿が消えた。
「あの運命の剣は別の道具の能力をより強める事も可能なのだよ」
ブランデー・ナンが説明した。
「それじゃ、残りの皆で海を行くよ」
「うん!」
マリエルが本を開く。海の上に巨大な船が現れた。旗にはドクロのマークが掲げられていた。一人の高貴のようでいかつそうな男がその船から姿を現した。
「ようこそ。我が海賊の船へ」
「『ピーター・パン』に出てくる海賊船ね」
「左様。乗るとよい」
ブランデー・ナンが促した。
「まさか、殺されないよね?」
政美が疑った。
「まさか。私が交渉するわ」
マリエルが船長の前に挨拶する。
「フック船長ね。私はマリエル。ここから出る為、そしてクイーン・ベスの艦隊が有利に傾く為に一緒に戦ってほしいけどいいかしら?」
「おう、いいとも。お嬢さん達が手にしたお宝は手に入れたようだな」
「ええ、今、その『お宝』を持ってる人は別行動でいないけど、この海を越えた後で落ち合う約束をしているわ」
「了解。共に戦おう!スミ―、出航しよう!」
「合点承知!」
フック船長の海賊船は三河口、奏子、濃藤を除く剣奪還班を乗せて出航した。
クイ
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