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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
魔法絶唱しないフォギアG編
とっておきの”呪い”
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具に小物もある所為で下手に散らかしたままだと探すのに苦労するという事で掃除や片付けはこまめにしているそうだ。
そこまで考えて奏は思い出す。そう言えば自分はここに来るのは初めての事だった。基本彼と合わせるのは二課の本部や現場ばかりで、彼のプライベートに足を踏み入れた事は最近に関して言えば皆無に近い。
俄然奏は興味をそそられ、室内をきょろきょろと見渡しながらテーブルの前に置かれたソファーに腰を下ろす。
その間に颯人は手早く荷物なんかを片付けると、代わりにグラスを二つにワインを一本持ってきた。
「ま、色々と話したい事もあるが、とりあえずはこいつで一杯やろうぜ。お互いもう飲める歳なんだからよ」
「お! いいねぇ〜。そう言えば折角成人出来たってのに、色々とあって飲む機会なかったから興味あったんだ」
颯人は奏にグラスの片方を渡すと奏の隣に腰掛け、自分のと奏のグラスに赤いワインを注いで目の高さにグラスを掲げた。奏もそれに倣う様にグラスを掲げる。
「そんじゃ、乾杯といくか」
「いいけど、何に?」
「そりゃ勿論、俺達の今後にさ」
いけしゃあしゃあと言ってのける颯人に、奏は苦笑しつつ頷いた。別に悪い気はしない。何だかんだで今回も大変だったし、ジェネシスが健在な今、今後もジェネシスが絡む騒動は起こるだろう。未来は未だ混迷している。そんな中で愛を誓い合ったのだから、ゲン担ぎだろうと何だろうと未来に希望を抱きたかった。
「んじゃ、それでいくか?」
「あぁ。それじゃ、2人の今後の幸せを願って……」
「「乾杯!」」
2人のグラスが軽く合わさり、チンと言う音を立てる。
そして待ってましたと言わんばかりにグラスに口を付け、ワインを口に流し込んだ奏はその芳醇な味と香り、そして喉を通り過ぎていくアルコールに思わずほぅっと息を吐いた。
「ん……はぁ〜、これが酒か。実はちょっと身構えてたんだけど思ってたよりも美味いな?」
「当たり前だ。これ結構いい酒だぞ?」
「え? 因みに幾ら位?」
颯人は黙って人差し指を一本立てる。それが意味する値段を奏は視線を右から左に動かしながら考えて答えた。
「そいつは……もしかして千円とか?」
「ブー、残念。ゼロ一個少ない」
「…………一万ん!?」
「そういう事。それも一応ヴィンテージだから、じっくり味わって飲めよ?」
そう言いながら颯人は気軽な様子で一本1万のヴィンテージワインを再び喉に流し込む。値段を聞いてしまうと、同じワインを飲んでいる筈なのに味が変わったように感じるから不思議だ。
「んく、んく、んく…………ぷはぁ! 颯人、もう一杯!」
「お、いける口だなぁ」
言いながら颯人は奏のグラスにお代わりを注ぎ、ついでに自分のグラスにも追
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