暁 〜小説投稿サイト〜
Fate/WizarDragonknight
オーバーブースト
[3/6]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
リナーの銃弾が、可奈美の体に命中する。
 その衝撃により、可奈美の体が吹き飛んだ。やられた、と体が訴えるが。

「これは……?」

 可奈美は、自らの体を見下ろす。
 フォーリナーの着弾を受けてから、体の疲労がどんどん回復していく。否。自らの体が、時を遡っていく。結果、体力もまたもとに戻っていった。

「フォーリナー……?」
「お気になさらず。何となく、あの仮面野郎のお面を引き剥がして見たくなっただけですわ」

 フォーリナーは鼻を鳴らす。
 そんな彼女へ、可奈美は顔を輝かせた。

「……っ! ありがとう!」
『なら、仕切り直しね。行くわよ、衛藤可奈美』
「うん!」

 脳内に響く、リゲルの声。
 右手に千鳥を。左手にリゲルの砲台を構えながら、可奈美は頷いた。
 すると、リゲルのゴーグルが可奈美の視界を覆った。

「うおっ! これ何!?」
『言ったでしょ? 私の全リソースを奴の分析に回す。その間、あなたが動いて!』
「っ!」

 その言葉に、可奈美は強く頷く。
 千鳥を構え、トレギアの雷を掻い潜っていく。御刀の力の一つ、迅位をもってすれば、トレラアルディガイザーの軌道さえ読み切れた。
 トレギアは、オーバーブーストした可奈美を睨んで首を曲げると、トレラアルディガイザーを集中して放つ。

「っ!」
『飛んで!』

 脳内に響く、リゲルの声。
 それに従い、可奈美はジャンプした。
 すると、体に走るリゲルの力により、浮遊能力が発動。
 さらに、腰に付いているブースターが火を噴かすことにより、更なる加速が与えられた。

「行くよ……! リゲルさん!」
『ええ!』

 可奈美は千鳥を握り直す。
 そして、その千鳥が、可奈美の体が真紅に染まっていく、

「迅位斬!」

 可奈美の真紅の斬撃が、トレギアを穿つ。
 本来の可奈美の紅に、リゲルの力である青も混じった斬撃。だがトレギアはそれを回避し、離れていく。

「これじゃ届かない……!」
『衛藤可奈美! 左手の砲台を使いなさい!』
「砲台!? 私に、遠距離攻撃なんて……!」

 だが、砲台の主導権はリゲルにある。可奈美の意思とは裏腹に、可奈美の左手に青い光が集まっていく。

「うわわっ! なんかチャージされていくよ!?」
『ゴーグルに使い方を映しておくから、それ見てやって!』
「う、うん!」

 了承すると、可奈美の左目にゴーグルが現れた。そこに次々と表示されていくデータに集中するものの、その情報を視認することができない。
 だが。

「これ……頭に直接……!?」
『いいから! これ以上は分析させて』
「う、うん!」
「トレラアルディガイザー!」

 トレギアは叫びながら、暗い雷を放つ。周
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ