8-?
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次の日、朝
「おはよう これ お弁当」
「おぉ サンキュー 27 ちゃんと 風呂で乳もほぐしたかー」
「あんなー 朝から なんてこと言うねん 変態! でも、腕が痛いねん」
「まぁな 動かしたら、慣れて来るヨ ガンバローな 今日も」」
なるほど、30分もすると、ほぐれてきて痛いところもなくなっていた。私は、もう、惰性で身体を動かしていた。その日、私は、身体も軽くて、自分じゃあないみたいだった。
ノックを受けていても、ボールに向かっていて、顔の前に飛んできても、怖くなかった。昂君のためにも、この可愛い顔をくずしたくなかったのだ。でも、まわりから見るとすごーい顔つきだったみたい。
「真珠 大丈夫か 真珠だよな なんか 乗り移ってるのか―」と、末永先生に呼ばれて、聞かれた。
「先生 真珠って やれば 出来る子なんだよ」と、私も、不思議だった。自分が怖い。
お昼の休憩の時も、鈴花が聞いてきた。
「真珠 どうしちゃったの 禰豆子が戦う時みたいな顔だったよ 穣先輩に喰らいつきそうな勢いで 球 捕ってたよ すごかったんだけど」
「ウン ウチなぁー 小悪魔 抜けたかもー これから どんどん前に進む 真珠ちゃんになるんだ 王子様のためにも」
「あいつは 王子みたいな 上品なもんちゃうなー どっちかいうと騎士カナ 真珠は村はずれでアヒルを追いかけてる ドロまみれの小娘」
「鈴花 なんやねん その ドロまみれってー 上品で清楚なかわいい娘 やろー」
「へぇー 上品ねぇー それは、彩乃先生のこと言ってんのんかー」
その日は、午後からも調子よかった。シートバッティングでもヒットこそ少なかったが、良いあたりばっかりで、外野までも飛んでいたのだ。
その日、帰る時、昂君が
「真珠 人が違うみたいだったな 今日 ノック受けている時も、鬼のような顔つきだったぞ」
「やだー 鈴花にも言われた 昂 そんなん 嫌い?」
「嫌 別にー 真珠が どんな顔になっても・・でも、ボールに向かって行くの 恰好良かったよ」
「そぉーう 恰好良い? でもなー顔にだけはぶつけんようにしてたんやでー 昂のために」
「アホ」
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