二度目
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青い半透明な剣。
リゲルは剣を逆手に持ち、デバダダンの腹部……アンテナ部分に深々と突き刺す。アンテナとデバダダンの肉体の間に隙間が生じ、ミシミシとデバダダンの体が悲鳴を上げた。
「______」
「消し飛びなさい!」
デバダダンの声にならない声を打ち消すように、リゲルの砲台に青い光が宿っていく。
そのまま、隙間からデバダダンの体内へ直接放射。光線を跳ね返すというデバダダンの特性が発動しない領域で、直接異形の怪物の体内を焼き尽くす。
爆発とともに、デバダダンの白い破片が散乱していった。
肩で呼吸しながら、デバダダンがいた場所を見つめるウィザードとリゲル。その二人を、トレギアは拍手で讃えた。
「へえ……すごいなあ。その怪獣に、光線でトドメを刺せるなんて思わなかったよ」
「トレギア……っ!」
「それもまさかガンナーがねえ。以前君と戦った時は、無視してもいいかと思ったけど」
その挑発はリゲルにも堪えたのか、明らかに怒りを滲ませている。
「あの時は、怪獣を出して逃げられたけど……今回はそうは行かないわ」
「こっちはただの散歩の途中だったんだけどなあ?」
トレギアは証拠とばかりに、手に持ったそれを見せつける。
ただの、紙容器に入ったポップコーン。放り投げ、中身がデバダダンの破片とともに散らばった。
そして、ポップコーンの雨の中。
「気に入りませんわね……」
ただ一人。
影に潜むフォーリナーの声を耳にできた者などいない。
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