二度目
[4/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
だが。
「効いてない!?」
これまでもシューティングストライクが決め手にならない敵は数多くいた。だが今回、この敵にはシューティングストライクの威力が発揮されていないどころか、水の弾に込められていたはずの水滴さえも見当たらない。
ウィザードとリゲルは、ともに左右に散開。デバダダンからの衝撃波を回避し、それぞれ銃口を向けた。
放たれる、銀と光の銃弾。地面からの衝撃波を貫き、デバダダンに命中しているようだが、白い怪獣の動きは何一つ変わることはなかった。
「これも効いていないのか!?」
だが、驚いている暇はない。すでに至近距離に迫ったデバダダンが、両手でリゲルを押しつぶそうとしてくる。
「くっ!」
リゲルはバックへ飛び退きながら、装備したバズーカを発射する。青い光線が、まさにデバダダンの体を貫こうとしていた。
だが。
「え!?」
リゲルの驚愕。
それは、彼女の光線が、デバダダンの腹に吸収されたからだった。アンテナのような組織が腹部に形成され、光線を吸収しているではないか。
さらに、デバダダンの能力披露は続く。腹部のアンテナからは同じく青い光が集いだしていく。
それは、まさに反射。リゲルが放った光線とほとんど同質のそれが、リゲルへ襲い掛かる。
「なんなのっ!?」
リゲルは慌ててバズーカ砲を盾にする。
青い光線を弾く砲台ではあるものの、リゲルはその勢いに押され、地に伏せた。
「リゲル!」
さらに、デバダダンの追撃だろうか。足元から連続して衝撃波が走って来る。
ウィザードはリゲルの前に立ち入り、サファイアの指輪をトパーズに交換する。
『ランド プリーズ ド ド ド ド ド ドン ド ド ドン』
水のウィザードが土のウィザードとバトンタッチ。
身体能力を犠牲に魔力を伸ばした水のウィザードとは対照的に、土のウィザードは魔力よりも物理能力を会得した形態。
そして、こういう状況での土のウィザードの役割はいつも同じ。
『ディフェンド プリーズ』
ウィザードが発動するのは、此度の戦闘で、何度も破られた指輪。
だがそれは、土の形態であれば、鉄壁の土壁として発動する。デバダダンの衝撃波を防ぐと同時に、土壁は粉々に砕けていった。
「次!」
『バインド プリーズ』
ウィザードが次に発動する、鎖の魔法。
今度は土が鎖の形となり、デバダダンを拘束する。ウィザードはそのまま、鎖を発生させている魔法陣を地面に叩きつけた。
すると、土の鎖はそのまま地面に真っすぐ張った状態でデバダダンの動きを封じた。
「リゲル! 今だっ!」
「ええ!」
ウィザードの合図に、リゲルは飛び出す。
右手にバズーカ砲、左手に
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ