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Fate/WizarDragonknight
見えてるから
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し続ける。
 やがて彼女の周囲に、緑の光が集っていく。可奈美が鈴祓いの音をどんどん上げていくのに従い、光が彼女の体に実体の布を宿らせていく。
 そして。

祭祀礼装(さいしれいそう)(みそぎ)!」

 可奈美が叫ぶ。
 すると、彼女の体へ、白い巫女服が纏われていく。同時に、彼女の頭部や耳元に金の装飾が彩られ、その姿は完全に変わった。
 祭祀礼装。
 それこそ、可奈美が手に入れた新たな力、祭祀礼装。

「何ですの……?」

 影の中から、フォーリナーの動揺が聞こえてくる。
 フォーリナーの銃弾。可奈美はそれを斬り落とした上で、さらにフォーリナーが潜んでいると目される影に斬撃を放った。
 間違いなく、フォーリナーの息を呑む音が聞こえる。
 千鳥を振り下ろしたまま、可奈美は静止した。首だけを回し、周囲に気を配る。

「……」

 可奈美は目を閉じた。
 それが、どういう意図なのかは、ハルトには全く分からない。
 やがて。

「そこっ!」

 可奈美は、虚空を裂く。
 何も反応はない。ただ一つ。フォーリナーの声を除いて。

「なぜ分かるんですの……!? 今のわたくしは、影の中ですのよ!」
「分かるよ? 何でか分からないけど」

 可奈美はハッキリと答えた。
 そのまま可奈美は、どんどん影、その一か所に斬りつけていく。
 見えない相手。だが、あちらこちらから聞こえてくる音から、間違いなく彼女の剣はフォーリナーの銃とぶつかっている。
 そして。

「無双神鳴斬!」

 ジャンプして振るわれる千鳥。
 そこから放たれた無数の斬撃。それは周囲のコンクリートごと影を切り刻み、大きく破壊していく。

「そんな……っ!?」

 影から投げ出されたフォーリナーが地面を転がる。
 そんな彼女の首元に、可奈美は千鳥を向けた。

「勝負あり……だよね?」

 隠しきれない、可奈美の笑み。

「……なぜ殺さないのですか?」

 光る刀身を見ながら、フォーリナーは尋ねた。
 可奈美は首を振って、ハルトへ目配せする。

「だって私たち、聖杯戦争を止めるために動いているんだもん。ここでそんなことしたら、聖杯戦争に賛成しちゃうことになっちゃうじゃん」
「呆れましたわ……でも、その力には勝てませんわね」

 フォーリナーは、可奈美の力をそう断じたのだろう。
 おそらく、この先何度フォーリナーが影の中に逃げこもうとも、可奈美の眼は全てを見通してしまうのだろう。攻撃は回避され、どこに潜んでいようとも可奈美の剣が迷いなくフォーリナーを捉える。
 敗北を察したフォーリナーは、ほほ笑んだ。

「これは、負けですわね」
「っ!?」

 可奈美がその速度に反応できないはずが
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