金色の瞳
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発射。
だが、銀の銃弾は、ただコンクリートの床を弾くだけだった。
「ぐっ!」
成果がない中で、ただウィザードの体にはフォーリナーの銃撃が続くだけ。
その時、ウィザードの目は捉えた。
目の前の暗がり。夕焼けの中だというのに、その濃度が即座に切り替わっていくのを。
「まさか……アイツがいるのは……!」
そして、さっきの彼女の能力であろう白い手の出所も。
影。
「だったら……」
『ライト プリーズ』
発動する光の魔法。
それは、暗がりに潜んでいるフォーリナーの姿をあぶりだした。
丁度、銃口をこちらに向けながら飛び掛かって来るフォーリナーが。
「遅い!」
「はあっ!」
ウィザードの蹴り。フォーリナーの腹にめり込んだそれは、彼女を壁まで飛ばし、詰まれていた資材を押しつぶした。
「間に合ってよかった……これでやっと一発か……」
肩で呼吸しながら、ウィザードは立つ。
「あらあらあら。女性に手を上げるなんて、酷くはありませんか?」
「そんなにか弱い女性じゃないでしょ、君は……」
舞い上がる埃を払いながら、フォーリナーは立ち上がる。だが、それ以上の反応を見せる前に、ウィザードは次の技を繰り出した。
『フレイム スラッシュストライク』
赤い斬撃。ウィザーソードガンより放たれたそれに対し、フォーリナーの回避運動は間に合わない。両腕を交差させて、彼女は炎の斬撃を防御した。
さらに、火力が残る銀の刃をもって、ウィザードはフォーリナーへ追撃する。
一見生身の少女。だが、その彼女へ振り下ろす銀の銃剣は、そのままフォーリナーの肩に食い込んだ。
「痛ッ」
「……っ!」
一瞬の迷い。
その後、ウィザードは銀のソードガンを振り抜く。真紅の炎の刃は、彼女の白い肌を切り裂いた。
「っ!」
フォーリナーの息を呑む音。
斬り飛ばされたフォーリナーの右手は宙を舞い、紗夜の前に落下する。
「ひっ!」
口を抑えた紗夜の悲鳴。彼女の目の前のフォーリナーの肉体の一部が、紗夜にありありとグロテスクな人体を見せつけていた。
「紗夜さん! 見ないで!」
「いけませんわ。余所見なんて」
紗夜へ駆けつけようとするウィザードの背後に、片手を失ったフォーリナーが張り付く。
痛みなど感じないのだろうか。そう思わせるほど機敏な動きが、ウィザードを蹴り飛ばす。
「嘘……でしょ!?」
足を引きずりながら、ウィザードは堪える。
即座に再びウィザーソードガンをガンモードに変更。
『キャモナシューティングシェイクハンド キャモナシューティングシェイクハンド』
再び手の形をしたオブジェを開き、そこに
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