金色の瞳
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『ヒー ヒー ヒーヒーヒー』
魔法陣が通り抜けていくごとに、ハルトの姿が書き換えられていく。黒いローブの各所にルビーの装飾を施した姿。その顔は、左手の指輪と同じくルビーの仮面をしていた。
その姿こそ。
「そう……貴方がウィザード」
フォーリナーは銃口を自らの顎に当てながらほほ笑んだ。
「俺のこと……知ってるんだ?」
ハルトからウィザードへの変身を遂げ、さらに別の指輪を発動する。
『コネクト プリーズ』
魔法陣を二階につなげる。先ほどフォーリナーに叩き落とされたウィザーソードガンを回収し、身構えた。
だが、利き腕は使えない。左手で、ウィザードはウィザーソードガンを身構えた。
フォーリナーは「きひひ」と笑みを浮かべ、彼女の左右非対称の髪がふわりと揺れた。
「ええ。アサシン、バーサーカー、エンジェル、アヴェンジャー。あと、セイバーもでしたっけ? その最期にも立ち会ったんでしょう? ということは、次はわたくしが最期の時を迎えるのでしょうか?」
「やっぱり、君も参加者?」
「ええ。改めまして、わたくしはフォーリナー。今は、それだけでいいでしょう?」
フォーリナーは、その金色の左目でウィザードを見つめる。時計のような模様が入ったそれは、見るだけで固まってしまう。
そして。
「さあ……わたくしたちの戦争を始めましょう?」
フォーリナーの第一の挙動は、後退。
だが、ただの後退ではない。彼女の姿が影に消えると、同時に彼女の金色の眼の輝きも消える。
「……!?」
追いかけたくなる気持ちを抑え、ウィザードは一階の売り場を見渡す。
棚の影、柱の裏。加えてこの暗がり。隠れる場所ならばいくらでもある。
「どこに……ッ!」
ウィザードの全身より迸る火花。そして、体を走る痛み。
それは、フォーリナーがウィザードへ銃撃を成功させていることを意味していた。
地面を転がったウィザードは、もう一度周囲を見渡す。
「っ!」
殺意。
ウィザードはソードガンで防御する。すると丁度、ソードガンに重圧がのしかかった。
「痛っ……!」
その時、ウィザードの右肩に痛みが走る。
フォーリナーに開けられた右肩が、いまだに疼く。
動けなくなった間に、さらにフォーリナーの銃弾がウィザードを貫く。
正面にいる、と思えば、また背中に痛み。
「っ!」
ウィザードはソードガンを振り回しながらも、手応えは全くない。
「いない……? 一体どこに……!?」
それでも、また全身にフォーリナーの攻撃が積み重なっていく。火花を散らし、左ひざをつく。
「このっ!」
ウィザーソードガンをガンモードにして
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